平方録

立て 飢えたるものよ!

座っている時間が長ければ長いほど死亡リスクが高まるんだそうである。

理屈としては、飛行機のエコノミークラス症候群を想像すれば良くて、じっと同じ姿勢のまま座り続けていると血の流れが悪くなるから血管内に淀んだ血液による固まり、すなわち血栓ができるからだそうである。
この血栓の一部が剥がれ落ちて体中に流れて行き、例えば肺の動脈を詰まらせれば呼吸ができなくなって死に直結する恐ろしい症状を来すことになるというのだ。
日本でだか世界でだか聞き漏らしてしまったから、ここはちょっと不正確なのだが、死亡原因の第4位なんだそうである。

えっ?! と驚くほかない。
現代人は食べ物を探して大地をほっつき歩くわけでなし、寅さんのように風まかせに生きるわけにもいかない。多くの人たちは部屋の中の一か所で机の前に座りっぱなしになるのである。
この座りっぱなし、特に「連続した長時間」というのが良くないらしい。
5時間、8時間と座り続けると死亡リスクはより高まっていくんだそうである。
何もオフィスだけのことでもあるまい。長距離運転を余儀なくされるドライバーなども似たようなリスクにさらされているようだ。

オレはジムに通って毎日運動しているから大丈夫だと思っているような人も危ないそうである。
そういう人はたしかに1~2時間は体を動かしてくるんだろうが、そういう人に限って運動をした後はカウチポテト状態になって動かなくなるらしい。
ボクだって身に覚えがないわけではない。
ジムにこそ通っていないけれど割と体は動かす方だが、体を動かしてきた後などは安心して静止状態になることが多いのだ。

危機回避のヒントは働き者の主婦だそうである。
とにかくちょこちょこと実にこまめに立ったり座ったりを繰り返す。それがいいらしい。
台所にいたかと思うとごみを出しに行ったり、戻ってくると洗濯機から洗濯物を取り出してベランダに干しに出たり、今度は掃除機を使って掃除をする。
宅配便屋が玄関のベルを鳴らせばすっ飛んでいく。それらが一段落すれば食材を求めて買い物に出かけ、どこかに寄り道をする…

そんなちょこまかができない人は1分でもいいから立ち上がったりちょっと歩くといいんだそうである。
エコノミークラスの座席に長時間座る場合、つま先を固定したままかかとを定期的に上げ下げして血栓ができるのを防げと言われるのと同じ発想である。
しかし、オフィスなどでちょこまかちょこまか立ったり座ったりしていると、何だお前は落ち着きのない奴め、集中して仕事しろ! とドヤされるのがオチだから、そこはうまくやらねばならない。
トイレに立つなんていうのは怪しまれなくて済む方法の一つだが、あまり頻繁だと余計な心配をされかねないからそこは注意が必要である。
とかくこの世は面倒だ、とかなんとか似たようなセリフを聞いたなぁ。どこかの野良猫だったか、いや、飼い猫だったっけ?

一方で、じっと座ったままでいるのが体に悪いなら、いっそ立って仕事したらどうだろうと考える企業もちらほら出てきたようで、それなりに値段は張るが椅子に座ったまま机に向かう高さが、立った時にもちょうどよくなるように伸び縮みする机が登場した。
これなら自席で事が済む。
そういう気の利いた会社に勤めていない人は自分自身で防御姿勢を整える必要がある。

すなわち30分ごとにアラームを流してくれて体を動かすように注意を促してくれるアプリが登場したんである。
スマホ用の無料アプリで、時計アプリと組み合わせると任意の時刻に音声で知らせてくれる。
ボクも早速野次馬根性で導入してみた。
まだ2日目だが、毎正時に時を知らせてくれるのが重宝と言えば重宝だが、それ以外は宝の持ち腐れ状態である。
時間の感覚が分からなくなるほど集中もしていないから、時を忘れてしまうようなこともないのだ。

時にアベなんちゃらが野党の臨時国会開催要求を無視し続けたままである。
森友問題やら加計問題などなど、旗色が悪くなった今、臨時国会の開催なんてとんでもないと思っているのだろうが、往生際の悪いことだ。
そんなことでいいんですかい? 野党は国会の委員会などでいちいちアベなんちゃらに質問してくれるから、その度にアンタは答弁席まで立ち上がっていくことを繰り返し、その結果、血栓ができるのを防いでもらっているようなもんじゃないの。
いわば恩人なんじゃないの。恩人にはもう少し礼節を持って対応しなくっちゃ名がスタルってもんですぜ。



今朝の朝焼けはきれいだった。04:54撮影


22分前の空はこんな感じ。04:36撮影


昨日開いた「流鏑馬」がここまで花びらを広げたので花瓶に活けてみた。時期外れにしては立派な咲きっぷりである


「Standland」という名の座りっぱなし予防アプリの画面



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