サイタサイタシリーズの最初はバラの「空蝉」を取り上げた。
四季咲きのバラが初夏に続いて秋に咲くのは何ら不思議はないが、初夏の花後に挿し木した枝が活着して育ち始め、夏を乗り切ってもまだ背丈も20cmソコソコの赤ちゃんそのものだと思っていた株につぼみを発見した驚きとときめきは特別なものがあった。
たった1輪だが、最初は初々しく恥じらいさえ感じさせてこの世に現れた花は、今ではすっかりあでやかさを身にまとって艶然と輝いている ♪
次いで登場させたパンジーは種まきからたった2か月足らずで一丁前の花を咲かせたその超特急ぶりが際立っていた。
長年パンジーを育てているが、これは最短記録で当面は破られないのではないか。それくらい際立つ早さだった。
そして3つ目はアジサイ。
その1、その2と比べると、こちらは明らかに季節外れの開花。
既に6月から夏にかけてたっぷり楽しませてもらったつもりだが、また目を覚まして一花どころか3つ4つと次々と咲かせているから、これまたビックリするしかない。
一つ一つの花は本来のシーズンである6月に比べると一回りも二回りも小粒なのだが、全体から受ける印象が実に瑞々しくて、健気さに満ち溢れている。
わけても花の色の出具合は一つとして同じもののない微妙さは見事としか言いようがなく、その繊細さは特筆に値すると思う。
秋のアジサイ……来年以降も見られるんだろうか。
今年はわが家の庭のキンモクセイが9月と10月と2度も花を咲かせた。
気温の急激な変化が引き金になって、時々現れる現象らしいが、わが家では初めて見る光景で、少なからず驚かされた。
2度咲きに留まらず3度咲きもあるというから、キンモクセイにとってはお疲れ様なことではある。
3度目の花が咲いたらちょっとしたニュースになるだろうな。
天候不順の際立つ年だから、もしかしたら期待できるのかも…
花をホワイトリカーに漬け込んだキンモクセイ酒と白ワインに漬け込んだ桂花陳酒の出来具合が楽しみである ♪
以下、秋の日差しを浴びて咲く「秋アジサイ」の健気さ、繊細さをご覧あれ