昨日はどんよりと雲が低く垂れこめ、午後になると雨粒まで落ちてきて薄ら寒い1日になってしまった。
お陰で、家のどこにいても暖房無しではいられず、結局、掘りごたつにもぐりこんで‶こたつのシミ〟になって過ごすしかなかった。
冬将軍の大部隊のうち、既に一部は駐屯地からの撤退を始めているとはいえ、まだかなりの部隊が残っていて錆びつかないように訓練するので、時々その余波が「寒波」として押し寄せる。
もっとも、これは想定内のことで、特段目くじらを立てるほどのものでもない。
完全撤退の一過程なのである。冬将軍にも手順というものがあるのを分かってあげねば。
ボクが目覚まし代わりにしている午前4時のNHKラジオの5分間ニュースに先立って流れる全国の天気予報は沖縄の那覇から始まって大雑把に列島を北上し、北海道の釧路で終わる。
毎朝、その日の天気と最低・最高気温の予報が流れるのだが、わが南関東が20度近くにも最高気温が上がるという時、件の釧路では氷点下の最高気温だとアナウンスされるわけで、その彼我の差に改めて驚かされるとともに、毎日の更新を楽しみにしているブロ友さんの見たこともない顔を想像してしまう。
そのブロ友さんが散歩に出て、何と雪の積もった歩道を6.8km、時間にして3時間も費やしたという話を紹介していた。
足元が滑りやすく不安定な雪の歩道をよくぞ! と感心してしまうのだが、ボクよりいささか年輪を重ねておられるようなので、さすがに疲労困憊されたらしく、昼前に戻ってまずはジョニ黒をサイドボードから引っ張り出してきて柿ピーをつまみに一嘗めしたらしい。
おそらく「その心」は気付け薬であったことだろうし、その気持ちは痛いほどよくわかる。
あの魅惑的な琥珀色の持つ秘めたる力は一時的にではあっても、我々の肉体を瞬間的に覚醒させる力を秘めているのだ。
しかし10℃を少し下回ったくらいで真冬だ、真冬並みだとジタバタ騒いだ挙句にこたつのシミになるような身に、間もなく3月だというのに最高気温が氷点下だという地方の寒さは想像しにくく、ましてや散歩に出かけるなどという行為は最早この世のものとは思えない。
フーテンの寅さんに言わせれば「大したもんだよカエルのショウベン、見上げたもんだよ屋根屋のフンドシ」ってところ。
今日のわが海沿いの地方は午前中こそ7~8℃までしか上がらないそうだが、日は射してきそうなので散歩くらいはしてこようと思う。
釧路じゃ4月下旬辺りの最高気温だろうか。いや5月?
何はともあれ、日曜祝日の観光地には地理不案内な車がたくさん集まってきてウロウロするので危なっかしくて、うかうか自転車には乗っていられない。
ウメの花も終わりかけているけれど、観光客の近寄らないところを歩いてこよう。
鳴き始めたばかりのウグイスはこの寒さでも鳴くんだろうか…
星の瞳(オオイヌノフグリ)