それ以来記憶に残っているのが、あの「朕は国家なり」とというルイ14世の〝名言〟である。
絶対王権の時代に、それも72年というギネスにも登録されているほどの最長在任期間を誇る王サマでもある。
ボクら悪童は教師に向かって「朕は〇〇〇〇が痒いなり」と実に下らない下卑た反応をして「廊下に立ちたいのか お前ら!」と脅かされたが、休み時間になってもそのフレーズを口にして盛り上がり、女生徒たちから大いにヒンシュクを買ったものだった。
あれから4世紀を経た21世紀の立憲民主主義を標榜するニッポンでまさか同じ言葉を聞かされるとは思いもよらなかった。
直接聞いたわけではなく、ネットであれこれ検索しているうちにエッと思わされたのだが、あろうことか国会論戦という議会制民主主義国家において最も重要な場所で、それも総理大臣その人の口から発せられたのだ。
2月28日に開かれた衆院予算委員会の統計不正問題をめぐる論戦の中で立憲民主党のナガツマ議員の質問に答えたアベなんちゃらが言い放ったのだ。「私が国家ですよ」と。
こういう文脈のようである。
「いま、長妻委員はですね、国家の危機かどうか(と訊いた)。私が国家ですよ。私が総理大臣ですよ。総理大臣が国家の危機という重大な発言を求めているわけでありますから、まず説明をするのが当然のことではないでしょうか」
なんか意味が通じないところがあるが、アベなんちゃらが興奮してきて早口になると、えてして意味不明になるから気にしないようにしたい。
それにしたってちゃんと言ってますな「私が国家です」と。
絶対王権の王様に自分をなぞらえるとは、もはや傲慢さを通り越して病院に行って診てもらった方がいいと、ボクは真剣に思いますね。
病院に行ってまず精神鑑定を受けるべきだね。それも即刻。
さもなければ我々素直で善良な羊のような国民はどこに連れていかれるか分かったものではない。
あろうことかノーベル財団に書簡を送り、あのトランプ大統領こそ平和賞にふさわしいと真顔で推薦したり、沖縄の県民投票で有権者の76%の民意が辺野古への基地建設に反対する意思を示したにもかかわらず全くの馬耳東風で、一顧だにするそぶりさえ見せないかったり…
お友達や思想的なお仲間には総理の意をちらつかせて便宜を図り〝モリカケ騒動〟を引き起こしたり、胡散臭いナントカミクス経済政策を順調に見せようと統計数字をいじくったり…
もう少し遡れば憲法9条を全く無視して「戦争法」を強引に成立させたりもしてきたことを見れば、アベなんちゃらの頭の中は「オレが言えばなんだって実現するし、俺の辞書に不可能という文字はない」とルイ14世どころかナポレオンまで引っ張り出してきて「なんか文句あっか?」くらいに思っているに決まっている。
奴――アベなんちゃらにとっては「私が国家です」って、ごく普通の、首を傾げるなんてもってのほかの、極めて当然のことになっているのだ。
思い上がりもここまでくると滑稽の極みだが、なんかすっごく気の毒な状態だなぁ~とも思う。
やっぱり精神鑑定が必要だぜ!
夜明けが早くなってきた! パソコンに向き合ていて、ふと顔を上がたら…=今朝05:21
明けの明星がやけに明るい。今日が金曜日ってのとは無関係だけれども…=同
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