平方録

日が伸びましたねぇ~ ♪

昨日は久しぶりに晴れ上がって長い時間太陽が顔をのぞかせていたせいだろう、日が伸びたことを実感した。

朝は5時少しすぎから東の空が白んでくるし、夕方は6時になってもまだ光が残っている。
そういえば3月もあっという間に中旬に差し掛かろうかというところまで進んでしまった。
それもそのはず、初音を聞いたのは先月の22日のことだったが、ホーホケキョと春の到来を告げる鳴き声は今やあちこちから聞こえてくるようになった。

昼の時間を調べてみるといつの間にか11時間42分もある。
もう間もなく昼と夜の長さが同じ春分の日を迎えるのだからそれも当然なのだが、昼の長さが最も短い冬至を迎えたのがつい2、3週間前のことのように感じられて月日の過ぎ去る速さに改めて驚く。
冬至の日にこれからやって来る寒くて長い冬を思い浮かべながら「ナニ、一陽来復さ。今日から再び日脚は伸び始めるのだ」と負け惜しみに近い感情を抱いてやせ我慢をしたことが懐かしい。

冷たい雨に降りこめられる日が続いたせいか、昨日の晴れ間がやけに光り輝くもののように感じられ、北風が存在を主張してはいたがその冷たさよりも日差しの心地よさの方が勝った日でもあった。
「北風と太陽」の伝統の一戦の軍配は一直線に押し込んだ太陽の圧勝だったといってよい。
ウメの花は散ってしまい、早咲きのサクラに思いがけないところで出会うたびに「おお! 」と小さな歓声が出るほどに心が弾む。

家に戻って昼ごはんを食べた後は庭に自転車を出して去年1年間にこびりついた汚れを丹念に落とし、車輪のスポークの1本1本までピカピカに磨き上げた。
海沿いの砂の貯まったサイクリングコースによく出かけたので、あちこちに油にまみれた砂がこびりついていて、それを奇麗に落とすのに時間がかかったが、それもまた楽しからずや。
いよいよ銀輪の季節を迎えると思えば、作業もはかどろうというものである♪

春分の日を過ぎればもうソメイヨシノの開花が待っている。
開花予報では22、3日らしいから、もう指呼の間である。
何だか春めいてきたなぁと思っていたら、あれよあれよとその足取りのペースは思いのほか速い。

 世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし

そう、サクラがこの世の中になかったとしたら、どんなにかのんびりと春を過ごせるだろうと詠嘆した在原業平のような心持になる日ももう目の前に迫っている。

鎌倉はヤマザクラが多い。
ボクの家の周りにもヤマザクラの咲く山の尾根が幾筋も延びていて手招きしてくるし、花の季節の気ぜわしさは毎年嫌というほど味わっているのだ。
広町緑地の大ザクラは去年3月31日に満開のサクラの下で旅立たれた元知事との思い出深いサクラだし、あそこはぜひ訪ねなければ…

最後にもう一首、明け方のサクラを詠みつつ花そのものよりむしろ、刻々と明けていく風景の変化に心を止めて春の気分を詠んだ永福門院の歌を。

 山もとの鳥の声より明けそめて花もむらむら色ぞみえ行く

いいなぁ春は…



散歩の途中で見かけたサクラはソメイヨシノに近い品種のように見えた。…とすると玉縄ザクラ?


富士山がきれいに見えた


丹沢山塊には雪が


天下の嶮の箱根にも積雪?
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