わが家は斜面の中腹に位置しているので降った雨水はさっさと流れて行ってしまい、床下浸水などの心配は皆無だし、路上のマンホールから水が噴き出すようなこともない。
突如、携帯電話から耳障りな警報音が鳴り響き「大雨警報がわが街に出された」と知らせてきた。
しばらくたって今度は防災無線が大雨警報を、さらに矢継ぎ早にそれ土砂災害危険情報だ、やれ洪水警報だとがなり立てていたが、近くに崖の迫るような危険な地形でもないので涼しい顔をして、よしこれだけたっぷり降れば地中深くまで水がいきわたるだろうから4、5日は水やりの必要はないナなどとひそかに喜んでいる。
夕方のニュースで駅の構内が水浸しになった場面を流していて、そのテロップに出た駅名がわが街の駅だったのでびっくりした。
確かにホームから階段を下りたところの東西の出口を結ぶコンコースは一段と低いところにあるから、地上に降ってはけきれない雨は行き場を失って集まってしまったのだろう。初めて見た。
県央のまっ平なところに位置している某市では1時間に120ミリも降ったというのだから尋常ではない。
そんなところでは中小河川や小川の類の中には水をさばき切れないところもあったことだろう。
最近の街はコンクリートやアスファルトで厚化粧されてしまっているから、降った雨は地面にしみ込めないし、排水溝ではさばける能力以上に降るのが集中豪雨だから、行き場を失った水は街中にあふれ出すことになる。
とはいえ、南や北でこういう降り方の雨が何日も続いた末に河川の氾濫やら山崩れなどの災害に遭って大勢の犠牲者を出したところもあっただけに、短時間の降水だけで大した被害がなかったのは喜ぶべきことである。
ボクの家の窓ガラスはペアガラスと言って、2枚重ねてあるガラスを使っているので締め切っていると雨の音くらいでは家の中まで聞こえてこないことが多い。
おまけに本を読んでいたので、どれくらいの雨が降っていたのか分からなかった。
買い物に出かけていた妻が雷鳴の中を帰ってきて、車の乗り降りだけでびしょ濡れになってしまったとボヤいていたから、やはり相当な降りだったのは間違いない。
長い年月を経て、人は様々な土地に根付きながら、それでもできるだけ安全と思われるところに家を建てて暮らしてきたはずである。
最近の危険など眼中にないかのような無謀な宅地開発はさておいて、昔ながらの暮らしが息づいているところでは安全が保たれているはずだった。
それが狂い始めたのはひとえに、気象の様子が変わったからだろう。
雨の降り方ひとつとっても昔から「天の底が抜けたような」という表現があるくらいだから、その昔だって激しい降り方もあったろうが、最近は実際に遭遇すると恐怖感さえ覚えるような降り方に出くわすこともある。桁が違ってきているのかもしれない。
今日から夏休み中の姫が遊びに来るというのに、南の海上では台風5号がウロウロしているので天気がすっきりとしない。
太平洋高気圧さえしっかりと張り出してきてくれれば、台風は高気圧にブロックされて西の中国大陸の方に行ってくれるのだが…
地に落ちかけた支持率の回復を狙ってアベなんちゃらは内閣改造の準備を進めているようだが、元衆院議長に問題の文部科学大臣就任を打診したところ、やんわりと、でもきっぱりと断られたそうな。
そりゃぁそうだろうさ。何てったって三権の長の一つだぜ、国会議長は。
そんな重責を務めた人に首相の下僕の閣僚になってよって話を持っていくこと自体が既に礼を失しているということに気づかないんだろうか。
何かとても象徴的ですナ。
今朝のわが家のベランダから。上からこぼれダネのニチニチソウ、次もこぼれダネのゴーヤ、さらにこぼれダネのアサガオ、さらにさらにこぼれダネのミニトマト。でもミニより玉が大きいのはなぜ…。結局みんなこぼれダネの根性ある者たち――でした
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