2泊3日の短い旅行から戻ってきて最初に手を染めたのが手作りの誕生祝いカードの制作。
折り紙で姫の名前のアルファベット6文字をカッターとハサミを使って切り抜き、銀紙から星を切り出し、7色の虹を張り合わせる…
これを誕生日祝いの言葉と日付などを印刷した金色の台紙に張り付けてゆく。
カッターとハサミを使う作業は繊細な作業だが、手先の器用さがあれば楽に進められる。
幸い生まれながらに手先は器用な方で、加えてこういう細かで慎重さを必要とする作業に必要な集中力というものも人並みに持っている方だから、作業は午前中の2時間ほどで終了した。
まぁ、全体に単純作業の繰り返しなのだが、気の短いボクにしては、こういう作業を始めると気の短さはどこかに消し飛んでしまい、コツコツ続けることは苦痛でもなく、むしろ楽しんでできるのは自分でも驚く部分である。
職人気質のようなものが備わっているのかもしれない。
誕生日カードと一緒に手渡すプレゼントはこれまでずぅ~っと絵本を2、3冊づつ用意してきた。
日ごろ本屋に立ち寄った時にちょっと絵本のコーナーを覗いたり、新聞や雑誌の書評欄などで目に止まったものをメモしておいて、その中から吟味して選んでいる。
今年は10歳という節目なので、絵本だけというのも何だかなぁ、と思いそろそろ絵本からの脱却を試みつつ選んだのが次の2冊。
聖路加病院の院長を務め、100歳を超えてもなお活躍した日野原重明さんの「十歳のきみへ~九十五歳のわたしから」と井上ひさしの「子どもにつたえる日本国憲法」の2冊。
「十歳の君へ」は命というものの不思議さや大切さを医者の目を通して語り、また一方で平和な世の中というものの大切さにも言及した内容で、2006年に初版され、ようやく姫に渡せる時が来た本である。
もう1冊の「子どもにつたえる―」は作家の井上ひさしが日本国憲法の前文と第9条の戦争放棄を中心に「憲法のこころ」と「憲法というのはこういうものだよ」ということをやさしく言葉で説明していて、それにいわさきちひろの絵が添えられている見た目にも奇麗な本。
「子どもにつたえる―」に関してはナビゲートがあった方がいいかもしれないから、冬休みに遊びに来る時に持ってくるように伝え、一緒に読んで解説してあげようと思っている。
3年前、政府が憲法を無視して集団的自衛権行使を容認する法律の制定を強行した際、京都大学の若手研究者のグループが緊急アピールを出し、それが「わたしの『やめて』」という絵本になったことを知って誕生日に贈ったことがあった。
この後の冬休みにボクのところにやってきた姫は「じいじ、もっと戦争のお話をして」とせがまれた時は少々驚いたが、そうか、関心を持ってくれたんだなと嬉しくなっていろいろ話してあげたのだった。
今回の憲法9条の本はその時の続きのようなものだから、きっと心にとめてくれると思っている。
日常的には漫画に夢中になっているようだが、時々でいいからじいじがプレゼントした本もめくってみてほしい。
プレゼントする2冊
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heihoroku
ひろ
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