平方録

完全なる自由の身へ

う~、寝違えてしまったらしく、起きたら首筋が痛いぜ。イタタタ…

6月29日の株主総会で顧問の職もピリオドを打つことになった。
事務手続きやら何やら、お伝えすることがありますから、お時間をくださいとソームブチョウが連絡してきたので、面倒なことだと思いつつ出掛けて行って説明を聞いてきた。
健康保険のこと、各種年金のこと、オイラクのレンアイのこと…、ウッソピョン!

これまで44年間。いよいよ組織と縁が切れて、完全なる自由の身となるのだ。
あろうことか、さすがに気がひけるのか「金は要らないから」と言いつつ、「意見は言わせろ」と居座りを決めた輩がいるそうな。1人は同い年だが、もう1人は四捨五入すると80歳である。
しかるべき人物が「ご遠慮を」と一言言えば済むことだが、言えないらしい。
双方ともどもに情けない話で、ひんしゅくものなのだが、現実の話である。あきれた。

そんな愚痴話を後輩から聞きつつ、こちらは持参して行った身分証明書と社章を返却し、少し早めではあるが退社の手続きをしてきた。
会社を出て、遅い昼飯だったが、フト考えがよぎり、現役時代は時々お世話になった立ち食いそば屋によって、ほとんど毎回注文していたかき揚げ蕎麦をすすってきた。
ちょと甘めのツユに細いそば、かき揚げは厚さが4センチくらいあって、タマネギとニンジンとたまにゴボウが顔をのぞかせる程度の精進揚げのような代物だが、締めくくりの儀式に加えてやった。
でも、慣れ親しんだ味というのは、懐かしく、やっぱりそれなりに美味しいものである。何らかの感慨でも浮かんでくるのかと思ったが、そんな事もなく、サバサバしたものである。

家に戻ればアベなんちゃらがテレビ画面にアップになっていて、短い舌で長広舌をふるっている。
しばし聞いてみたが、説得力のない説明の上に、誰だって嫌がる消費税アップをまたも取りやめて、国民の歓心を買って憲法改正に突き進もうという下心が透けて見える中身なものだから、ペラペラよくしゃべるけれど迫力もなく、ああいうのを三百代言のペテン師というのだろうなぁ、と思って見ていた。
今の日本というものが、つくづく情けなく思える。

さて、今日はこれから円覚寺の夏季講座に出掛けてくる。
日曜日までの4日間である。
半分自由の身になったので去年の夏に初めて行ってみたのだが、キリスト教の渡辺和子さん、登山家の田部井淳子さん、鶴岡八幡宮の吉田茂穂宮司、裏千家の千宗室家元、解剖学の養老孟司さんら、なかなかの講師の話が続いて「さすが」と感じたものである。

去年まで80回に渡って梅雨明けの時期に開かれてきたのだが、今年は何とひと月以上も前倒しである。
「夏期講座」というものには汗が付きものなのだが、そんなものは望むべくもなく、おまけに、今年の講師陣にはピンとくる人が見当たらず、さてどうなることやら。ま、とにかく出掛けて見るだけは出掛けてこようというわけである。
去年は会場の大方丈から人が大勢こぼれていたが、今年はどうなんだろう…



「ノリコ」の2番花
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