見出し写真に掲げたパンジーは種類の違うパンジーを集めたのではなくて、同じ単一の種類のタネを蒔くとこういう様々な色合いの花が咲く。
ボクが買ったのはタキイ種苗のカタログから選んだ「パンジー・F1みやびキューティーアプリコット」(1袋385円、約30粒入り) で、サカタのタネでも「パンジー・キューティーアプリコット」(1袋440円、約40粒入り)という商品名で売られている。
茶系統の色調をベースに赤や黄色などが差し込んだ複雑な色合いの花を咲かせるのが特徴で、実際にどんな色の花が咲くのかは咲いてからのお楽しみ ♪…である。
比較的新しく創出された品種で、まだ市場に出回り出して10年前後にしかならないのではないか。
タキイとサカタの会員になっているので年に2度、送られてくるカタログの中にこの新品種を見つけて即購入して以来の付き合いである。
今年の花の中には黄色の色調が濃く表れたものが出現し、ここ10年来初めての色合いにフムフムと頷きつつ頬が自然とほころんでくるのを感じる。
今シーズンは去年の12月初旬から咲き出して、多分、梅雨入り前後くらいまで旺盛に咲かせ続けてくれると思う♪
12月から咲かせるには逆算すると真夏にタネを蒔くことが必須になる。
これがなかなか気の抜けない作業で、涼しく、且つ直射日光を避けられる場所で発芽を待たなければならない。
朝夕は陽の光を浴びせるが、日中は寒冷紗を二重にして覆ったりしている。
だから去年の猛烈な酷暑の夏などではやむを得ず、8月中のタネ蒔きは断念して9月の声を聞いて初めてピートバンに蒔いたものだった。
だから正月に間に合うかどうか、年が明けてしまっても仕方ないなと思っていたら、何と予想に反して12月も初旬から咲き始めたのにはびっくりした。
こういうこともあるのだ。
ボクがパンジーのタネを蒔くようになったのは30代半ばのことである。
生き馬の目を抜くと言われるくらい他社と激しくシノギを削る厳しい環境の職場に配属され、ロクに休みも取れないような日々を過ごしている中で、さすがに息が詰まりかけた。
そんなときに山の神が花の苗を買ってきては庭に植え、手入れをしているのを横目で見ていたら、何とも言えない安らぎのようなものを感じたってわけさ。
これを今の言葉で言えば「癒し」というのだろう。
眺めているうちに、苗を買って来るんじゃなくてタネを蒔いたらどうなんだろう…好みの花を咲かせられるかもしれない。
そう思いついたのだ。
最初はあまりうまくいかなかった。
夏場のタネ蒔きなんて、どだい基礎知識のない素人には無理で、ほとんど発芽しなかった。
しかし、そんな条件下でも2、3本の芽は出るもので、その芽生えた芽を大切に育てて翌年に花が咲いた時には本当にうれしかった。
以来、飽きずにかれこれ40年も続けているって寸法さ。
まっ、そんなわけで、実際は大したことはないんだけれど、小さな声で「花咲じじい」を名乗らせてもらってもバチは当たらないだろうと思っている。
そして…月日の立つのは早いもので、気が付けばホントのジジイになっちまったよ。
青と黄色の花は「モルフォ」。サカタのタネでは1袋約70粒で550円。花びらがフリルのようになっている手前の種類はタキイの「F1ブリズルシズル ブルー」で1袋330円。
おまけはグリーンの花色出現かと喜んだアネモネだが、2つ目の花(右)も同様な色調を見せているので、この球根は大切に保存したいと思う ♪