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平方録

ニッポンってこういう国だよ

衝撃的な数値と言っていい。
世界各国で進む新型コロナワクチンの接種率一覧表だ。
日本は何と世界で60位! その接種率たるや人口の1%にも届いていない。
これっ、どういうことなんだ?
鳴り物入りで高齢者への接種が始まったが、先に終わっているはずの医療従事者への接種はまだ20%に届くか届かないかの低さだ。
国民はその理由を知りたい。野党はきちんと説明を求めろよ。
ガースはその当然の問いに誠実に向き合い、包み隠さず理由をつまびらかにしなければならない。

感心したのは、あの「幸福の国」で知られるヒマラヤのふもとのブータンがイスラエルに続き接種率世界2位という事実。
さすがは国民総生産などと言う経済指標よりも幸福の度合いを示す指標で世界一を目指してきた国だけのことはある。
国王をはじめ政府職員が「国民のために何をなすべきか」ということを骨の髄まで理解しているから、その結果としてワクチンに注目していち早く手を打ったに違いない。
こういう国に暮らしていれば国民は安心して日々を過ごすことができるだろうなぁ…と、つくづく羨ましく思う。

ワクチン担当大臣に任命されたコーノタローは威勢が良かった。
就任からほどなくしての記者会見で「私が直接製薬メーカーと交渉した。その結果、全国民に摂取できる量を確保した」と勝ち誇ったような顔をして言い放つのを見た記憶がある。
それがとんでもない三百代言だったとは、あきれてものが言えない。
大方、ワクチンの開発に成功した製薬会社からは「ええ、お売りしますともニッポンの大臣閣下! ただし、ヨーロッパの国々への供給が一段落した後、その後他の国々からも注文が殺到していまして、それらの後になりますが、それでよろしいですよね」といわれ、「なんでもいいから回してくれっ。約束してくれっ!」と額を床にこすりつけんばかりにして哀願して口約束だけはしてもらったんだろう。
さもなくばこれほどまでに遅れるわけがない。
違うと言うならどんな契約なのか、包み隠さず明らかにしてみろってんだ。

パンデミックを引き起こす大流行にどう対処するのか、どうやって国民の命と暮らしを守っていくのか…というのは、優れて安全保障上の最重要事項じゃないのかね。
それに手抜かりがある指導者って、一体全体どの面下げてソーリダイジンでござい、ワクチン担当大臣でございって、大きな顔をしていられるのか。
武家社会の時代だったらとっくに切腹ものだろうよ。

それでもなおオリンピック開催を断念しない、断念の決断を下せない政権って…
国民を悲惨のどん底に突き落としてなお、撤退の決断すら出来ずにズルズルズルズル泥沼にはまり込んでいった旧軍のエリート指導部と一緒か、それ以下の惨状を世界にさらすことになるのだろう。
世界中の笑いものだよ。
コロナ後の日本は世界から相手にされなくなるし、成長も止まって貧困国家に堕ちていくことになるのだろう。
「いくつか分かれ道があったけれど、あの時が本物の分かれ道だったなぁ」とかなんとか、後の評論家がしたり顔で言ったりしてさ。


以下の表はAERA dot.から無断拝借。(数値は4月5日現在)
これを見れば日本って国がどんな国なのか一目瞭然!
政府関係者は「『やってる感』『闘ってる感』を出していますが、日本はワクチン敗戦国ですよ」という感想を漏らしているとか。




見出し写真はわが家の庭の片隅で咲くホウチャクソウ
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