その際の、この腐臭球団のコメントがふるっていた。
曰く「ゲン担ぎでかけていたもので、八百長の敗退行為とは違う。しかし、世間に誤解を与えかねないので止めさせた」と。
これを素直に聞けたファンがどれだけいるんだろう。
自分の職業そのものを賭けごとの対象にしていて追放された、反社会的な行為をした選手を4、5人も出した球団である。
そのチームで、あろうことか1軍登録された選手たちほぼ全員が、その日にやる自分たちの試合に金をかけていたんである。
口でいくら八百長行為じゃぁない、と言ったって、著しく説得力に欠けるのだ。それが正直な市民感情ってやつだろうに。
どこまで腐りきってるんだ、と白い目を向けていたら、今度は同じリーグの関西に拠点を置くもう一つの老舗球団が「ウチでもやってました」と自ら進んで名乗りを上げた。
じゃあ、ほかのチームはどうなんだ、と調べたところ「われもわれも」と申し出て、3分の2近い球団で同じようなことが行われていたんだという。
そこで、はぁはあ~、こいつは計ったなと気付きましたな。
去年に引き続いて賭博をしていた選手を出し、今度はチームぐるみ。さすがに腐臭球団は慌てたと見えて、オーナーを含めて辞任したが、1球団だけでは風当たりは強まるだろうと、その緩和策を講じたようである。
どこまでも悪賢く、往生際の悪い連中であることか。
沢山の球団がやっていれば、「なんだ、みんなやってるのか」と風当たりが弱まるとでも考えたのだろう。
つまり「みんなで渡れば怖くない」作戦である。
案の定、腐臭球団を含むセ・リーグは臨時理事会を開いて野球賭博の根絶と球界浄化に全力で取り組むことを決めたんだそうな。
へいへい、左様ですか。ま、頑張っておくんなさいヨ。
おまけに会議後、このリーグの理事長を務める腐臭球団の取締役が記者会見して「ファンの皆さんのご理解を賜って、予定通り開幕したいという(6球団の)意思は一致していた」と語ったんだそうである。
ほれみろ、みんなで渡れば怖くない作戦じゃないの。
身内だけの会議で、身内だけの理屈に沿った、どこまでも手前勝手なことである。
「腐臭球団だけでも開幕を辞退すべきだ」「それではリーグが成り立たない」とか、「開幕を待っているファンもいる」などなど意見は様々だろうが、肝心なことはどうやって根絶と浄化の道筋をつけ、実践して行くのかという点と、起こしてしまったことに対するけじめのつけ方だろう。
このまま臨時理事会の掛け声だけで済ますのなら、何もしないと同じ事だろう。
世間にはもちろん、選手に対して強く反省を求めるためにも、リーグ全体でひと月程度は開幕を遅らせるくらいのけじめが必要でなんである。
そうでもしなければ、そのうち少年野球でも始まるぜ。
「あっ! ○○ちゃんエラーした! 罰金10円!!」
春の日差しにトカゲが日光浴をしている。切られないように尻尾は隠していた
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