2階のベランダで洗濯物を干そうとして、足元の鉢植えのバラの「ノリコ」に何か生き物がいるのに気付く。
昆虫特有の細くて長い脚が、曲線だらけの葉っぱの上で異彩を放っているので違和感が際立つ。
曲がりくねった足なら見逃すところだが、「みぃ~っけ♪」となるのは必然で、あの状況であのスタイルなら「見つけてほしい」と言っているようなものだ。
キリギリスなどによく似た虫で、如何せんまだ小さいが、成長したらキリギリスのように夏らしい音色で鳴いてくれたらいうことなしだが、世の中そう甘くはないだろう。
しかし、カマキリと言い、このキリギリスモドキと言い、一体どこからどうやって2階までやって来るのか。
しかし、不快昆虫が集まって来るのは願い下げだが、こういう連中なら花のツボミや葉を食い荒らさない限り、時々出会う分には悪くない。
短い夏をお互いに楽しもうじゃないの♪
柔らかな曲線ばかりを背景にして、足の直線は嫌でも目立ってしまう♪
この鋭角と潔い一直線
それにしても尻ばかり向けて行儀の悪い奴め
頭隠して尻隠さず
そぉ~っと鉢を動かしてみると、ようやく横顔がチラリと見え…
何だか精巧な作り物のようにも見える
こいつ、よほど尻に自信があるのか…
自分のチャームポイントは尻だと信じて疑っていないらしい
まぁこの夏、仲良くしようじゃないの♪