教室・自然いろいろブログ

グループ彩雲の創作活動と身近な自然の観察記録

Aさんの新作日本画(075)

2024年11月19日 | 教室風景

Aさんの新作日本画をご紹介いたします。


「丘の杉林」 日本画 P10

富士をのぞむ早春の散歩道。のんびりとコジュケイ一家が
歩く長閑で愉しい光景です。青暗い下部に対し赤い空と
花咲く杉。寒暖差のある構成も絶妙で見応えがあります。

近づいてみました。


枝振りや葉の量感をよく観察し特徴を捉え表情と彩りが豊かで
心地よいリズムを刻む木々は生命感に満ちています。暖色が
なだらかな曲線を描いて視線は奥へと彷徨うことができます。

目指す世界を創るため緻密な作業を根気よく積み上げるAさんの
過去の作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」内の
作品集の中のAさんのページに制作順に掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。


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11月四回目の教室 湿った森の秋のいろ

2024年11月16日 | 教室風景

朝のうちは雨が降ったりやんだり


どの葉色も深く艶やかに見えました。
ノブドウよりエビヅルが一足お先に冬支度


リンドウの花はとじたまま


少しずつ森の緑が秋色に変わってきました。


すごい!おびただしい数のキノコ。


巨大菌床を広げるというナラタケのように見えます。


いくつか裏側を撮影したのですがどれもツバの痕跡あり。
このキノコには黒灰色の蛾が雨宿りしていました♪

11月4回目の教室日でした。


小雨降るなか明るく元気に参加された皆さん。
自分のペースで一筆一筆コツコツと前進しつづけておられます。


課題に向き合っていると夢中になり自ずと無口に。
お仲間の制作過程を見たり時には談笑してよいリズムをつくります。

お昼休みはわずかに青空が出て生き物を探しに行きました。


背部の青みが強いカタツムリ
カタツムリは遠くへ移動できないため地域性があり
日本では800種以上いるのだそう。
そう聞いてカタツムリに会ったら記録するようになりました。


この日会えたチョウはこのルリシジミとキタキチョウだけ


葛の葉がきれいに綴ってありました。
誰の仕業だろう?


穴の隙間からはハエトリグモが出てきました。
葉を綴ったのはだれなのかはわからずじまい。。

いつも頼りになる外灯には


大きめの蛾♪
ヒメノコメエダシャクのようです。

この季節ならではの出逢いに嬉しくなりました。


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Aさんの新作日本画(020)

2024年11月14日 | 教室風景
Aさんの新作日本画をご紹介いたします。

「華彩光」 日本画 P8

厳冬期の北海道。春を待つ木々を照らす太陽は霞んで
虹色の輪が広がっています。強く心ひかれた風景を
軽やかな筆致で表現された光が踊る華やかな作品です。
近づいてみました。
裸木を彩る光、雪に落ちる影、遠くの山々。墨と胡粉で
描き始めた風景は、ごく自然に色数が増え筆が進みました。
色と光と影が響き合う画面は幻想的であたたかく感じられます。
心の動きをそのままに伸びやかに描き続けておられるAさんの
過去の作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス
内の作品集のなかのAさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。

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11月三回目の教室 秋の色

2024年11月12日 | 教室風景

朝方に雨はやみ、空気は湿っていてよい香りがします。


三日前に歩いたばかりですが
森には明らかに秋色が増えていました。


サルトリイバラの実


キンミズヒキの葉も色づいていましたが


日向に咲くこのキンミズヒキにはまだ花が咲いていて驚きました。

11月三回目の教室日でした。


明るく静かで快適な気温。心安らかに一筆に集中できます。
いそがばまわれで丁寧に着実に作業を進めていきます。


日本画以外にも様々な画材を用いて試行錯誤するお仲間に
刺激を受けながら、自分の世界に向き合う芸術の秋☆

お昼休みには気温が上がり、汗をふきふき歩きました。


マユミの実が熟してきたな~と見ていたら
重なる葉の間に何かいる!

そっと近づくと


コバネコロギスでした。終齢幼虫のようです。
ずいぶん赤味強めでツヤピカ♪
南方系の種だそうですが昨年12月にもこの森で会っています。

アカメガシワの葉には


ツマグロスケバが♪色々な角度で撮影したかったのに
ピーンと何かに弾かれたように飛んで視界から消えました。


桑の葉ではキボシカミキリ
成虫越冬はできないそうですがまだまだ元気。


草原で、ホソミイトトンボに再会♪
色々な場所で会うので案外多く生息しているのかもしれません。


残るアザミにホシホウジャク
お馴染みですが見かけると追いかけずにはいられない♪
翅はピカピカで光をあてたら緑色が強く出ました。

コナラのドングリを探していたら


ウスタビガの繭だっ!
嬉しい~産み付けられた卵はないかな?
と裏側へまわると


ああ・・・
何者かに外からかじられたのか寄生者の仕業か。
残念なことになっていました。

でも確実にウスタビガがいる、そうわかっただけでもよかったかな。
久しぶりにあの大きくて美しい蛾に会いたいものです。


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11月二回目の教室 秋の森 小さな生き物たち 

2024年11月09日 | 教室風景

朝から爽やかに晴れました。


木漏れ日の道をゆくと


アザミの花にホシホウジャク


ヒメクロホウジャクも飛んできました。
皆からだや翅がすりきれています。


イチモンジセセリはノギクに。
ハチやアブも数多く飛んでいました。

11月2回目の教室日でした。


光が澄んでいて画面の凹凸、岩絵の具の粒がよく見えます。
塗っては乾かし、作業手順を考えながら効率よく進めます。


この日は風もなく静かで小鳥やリスの声がよく聞こえました。
緑にかこまれたアトリエで絵を描くひとときに心癒されます。

外廊下でAさんが驚きの声を上げていたので見に行くと


手すりにオオカマキリが♪
金属製でつるつるした手すりを器用に行き来していました。

少しずつ秋の色が増えてきました。


アオツヅラフジの実が深い青色に


ノブドウの実の色も華やかに変化してきました。

お昼には気温が上がり


あちこちで飛んでいたのはオオアオイトトンボ

陽だまりでは成虫越冬するトンボの


ホソミイトトンボがふわりふわり♪


近づいても逃げないな~と思ったら、食事中でした。

16時15分過ぎになると薄暗くなって外灯がつき


美しい蛾に出会いました!

帰宅して図鑑で調べると名前はトガリバナミシャク
幼虫の食草はセンニンソウやボタンヅル。出現は9月~11月
年1化、山地に生息し数は少ない、と書いてありました。

翅の紋様はまるで木の年輪。。
自然の造形の妙にため息がもれました。



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富士山まわり 初秋の彩り

2024年11月07日 | 自然

少し前、家族と富士山を見に行きました。


予定した日は明け方まで大雨。
おかげでめったに出会えない笠富士が見られました。


すごい・・あの雲の下はどうなっているのだろう?


お昼近くになるとだいぶ雲はなくなり
山頂にまだ雪はない様子が確かめられました。
(富士山の今年の初冠雪は11月7日だそうです。)


せっかくカラリと晴れたので、少しだけ森を歩くことに。
腰痛のひどい母も久々の富士、長靴を履き
ゆっくり生き物やキノコを探しました。


わ~、スッポンタケだ!
近づいて汁に触れても臭くなく出たばかりのようでした。


目の良い母がホウキタケの仲間を発見!


目の前をヤマガラが飛び交い楽園のようです。

アキアカネのほかに


ミヤマアカネも飛んでいました。
もう今年は会えないと思っていたので嬉しい♪


いくつもペアができていたのはオオアオイトトンボ

足元をカラフルな紐状のものが通りました。


首に黄色い輪っか!ヤマカガシの幼蛇です。
太めの鉛筆ぐらい。可愛い〜と撮影会♪


室内ではこれまた愛らしい幼いヤモリ♪

撮影できませんでしたがアサギマダラも舞っていました。
富士山周りの紅葉の見頃はこれから。
爽快な散策となりました。


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Hさんの新作日本画(050)

2024年11月05日 | 教室風景

Hさんの新作日本画をご紹介いたします。


「涼」 日本画 F8

木々の緑が眩い初夏。森の奥深く、流れ落ちた水の飛沫が
あたりに漂い霞んで見える爽やかな光景です。薄い胡粉を
使い分け様々な表情の水や光を生き生きと表現されました。

近づいてみました。


苔むす岩々、太い藤蔓、滝の下の岩棚に生えた木、滝壺の水。
多様な緑は質の違いを意識し、下地や筆遣いを工夫しました。
岩絵具と胡粉を何度も流しかけた滝は透明感があり優美です。

どの作品も味わい深く、静謐さの中に力強さのあるHさんの
過去の作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」内の
作品集の中のHさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。


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11月最初の教室 秋の色と小さな生き物たち

2024年11月02日 | 教室風景

秋の虫の声を聴きながら朝の森を歩いていたら


鮮やかな紫色が目に飛び込んできました。
葉も一緒に落ちていて、ミツバアケビの実でした。


裏返すと中の果肉は綺麗に食べられていて
何者かの歯形が残っていました。


ホトトギスがちょうど見頃♪
湿っている暗い所に多く生えているようです。


吸蜜にきたホシホウジャクに会えました♪


この日は同じキノコがたくさん出ていました。
いかにも美味しそうで椎茸のように見えます。


裏側から見ると傷みかかっているのか茶色い斑点が。
有毒のカキシメジあたりでしょうか。


11月というのにエゴノキの白い花がちらほら咲いています!
初夏の花が狂い咲きしてしまうほどこの秋の天候はおかしいのかな。

11月最初の教室日でした。


日陰はひんやりしますが暖房を入れるほどでもない心地よい陽気。
まだニカワが固まらないので快調に下地作りをすることができました。


秋は美術展が盛沢山。お仲間どうし様々な情報を交換しながら
芸術の秋を楽しんでおられます。皆さん好奇心旺盛です☆

気温が上がったお昼休み。
セイタカアワダチソウの原を見に行きました。


ウラナミシジミを見ていたら、視線を感じる。。


大きなオオカマキリが狙っていました。

邪魔しては悪いのでその場を離れ、しばらくしてから戻ると
オオカマキリだけが同じ体勢で同じ場所にいました。


翅を広げたウラナミシジミ。素敵な青です。


セイタカアワダチソウにはキタテハも数頭来ていました。

夕方、外廊下を掃いていたら嬉しい出会いがありました。


マイマイカブリです!大きい~♪

夜行性でカタツムリが主食という日本固有種。
飛べないので移動性が低く地域変異が大きいそう。
今回出会ったものは藍色にうっすら紫と緑が見えて美しかった♪

よく会えそうなものですが初めて撮影することができました。
もう少し明るいところで落ち着いて撮りたかったのですが
脚にホコリをつけながら動き回るので数枚で後ろ姿を見送りました。

そしてもう一匹
水場で人に踏まれそうになっていたので逃がす前にパチリ。
赤紫色に光っているように見えました。


帰宅後調べてみると、アカガネオオゴミムシが一番近いかな。
もっとじっくり見ておけばよかった。。

昆虫たちもそろそろ冬支度を始める頃ですね。


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Iさんの新作(035)

2024年10月31日 | 教室風景

Iさんのはじめてのコラージュ作品をご紹介いたします。


「見つめる その先を」 コラージュ F4

国際連合旗のマークの間から子供の顔が見え、親子や女性、
時計、爆弾が鳥に変化する写真などが張り合わされています。
全ての人々が平和に暮らせるようにとの願いが込められています。

近づいてみました。


戦争、地球環境の悪化そのほか現在進行形の事象が子供たちの
未来に及ぼす影響を憂慮し、イメージに合い連想させるものを集め
奥行きのある構成にしました。深いメッセージの伝わる作品です。

画題も技法も幅広く挑戦し世界をひろげておられるIさんの
過去の作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」内の
作品集の中のIさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。


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アサギマダラにジョウビタキ 旅人と出会う

2024年10月29日 | 自然

静岡県の小高い場所に日帰りで行こうと考えていましたが
調べると熊出没の情報が多々。。
それならばと思い出ある丹沢の麓の森へ、行き先を変更しました。

そこで素敵な出会いがありました。


通りかかりのお宅のフジバカマにアサギマダラが♪
ずっと会いたくて高原に行かねばと思っていたのです。


あまり移動せず夢中で蜜を吸っています。
南下するために力を蓄えているところなのか
もうこの辺りにとどまるのか。


満開のフジバカマにはアカタテハ、ヒメアカタテハ、キタテハ、
ツマグロヒョウモン、カラスアゲハ、シジミチョウの類、
ホウジャクの類、ハチ、アブ、ハエ、様々な昆虫が飛来していました。


ようやくとまってくれたクロアゲハ


近くの枝先にはこれまた今年初♪
ジョウビタキのオスが縄張りを主張していました。
まだ気温が高いと思っていたけれどもう冬鳥の季節なのですね。


道脇にはカラスウリが鈴なり


森の中ではコウヤボウキがちらほらと


ヤクシソウも花盛りでした。


繊細なイワニガナを見ていたら


クロコノマチョウが近くに飛んできました。
ほんとうに枯葉そっくりです。


カキの木にヒヨドリがきていましたが
実はまだ固いようです。


めずらしく誰にも会いませんでした。

ここはヤマビルが多く、今年は真夏を避け訪れたのは半年ぶり。
何となく荒れた感じで雰囲気が変わったような気がしました。

帰り道にあった熊出没の張り紙を見て、麓ですれちがったご夫婦が
大きな音でラジオを鳴らしていたり犬の首輪に熊鈴をつけていたのが
腑に落ちました。7~9月の間に4回この日歩いた場所を熊が通ったそう。

帰宅後、改めて地図を見ました。
端とはいえ丹沢山地とつながっているし、サル、鹿、イノシシが
いるのだから熊が出てもちっとも不思議ではありません。
今までヤマビルとスズメバチのことを気にしていたけれど。。

ツキノワグマは絶滅危惧種で数が少ないとはいえ、会わないとは限らない。
遭遇しそうもない静かな森が近くにないか?検討すべき時がきたようです。


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