土曜日に降った冷たい雨と雪のせいで〝冷凍保存〟状態となったソメイヨシノのつぼみは昨日の横浜地方の開花予想日を無視した。
あの寒さをやり過ごした翌日に「さぁ、予定日ですよ、さっさと咲かせておくれ」なんて急かすのも酷な話だ。
まぁ、ゴーマンなニンゲンの言うとおりにする必要なんてどこにもないのだから、ソメイさんの気が向いた日に咲けばいい。
ゴーイングマイウェー。気持ちよく咲いてくれるのが一番 ♪
散歩コースにはヤマザクラの古木が何本かあって、そのうちの1本はだいぶ花をつけていたが、枝が高かったことと、たまたま雲が出ていて白っぽい花が雲と同化してしまって写真で見ても何が何だかよく分からないので掲載は見送った。
開発の大波から辛うじて残された広町緑地。その奥にある「大ザクラ」の様子が気になる。
鎌倉は尾根道をたどるとあちこちにヤマザクラが咲いていて、わけても常盤山の峯山というところ一帯はかつて背丈を越す笹薮で覆われ、ヒトの接近を阻んでいたが、地元の有志の熱意で藪が切り開かれて「突如」という形容詞はこういう時のためのものだなと思わせるに十分なくらい、突如ヤマザクラの名所が出現して、盛りには麓から上がってきた園児らの歓声が響く。
ソメイさんの満開の風情は息を飲むくらいにきれいだけれど、鎌倉はヤマザクラに見るべきものが多い。
大抵、人知れず咲いているし、仮に物好きがいたところで知れているから要警戒の人混みにはならないし、のんびりと春の日差しを浴びて花を愛でることができるというものだ。
これから先、数日間はカップ酒と簡単なつまみをポケットにねじ込んで、あっちの山、こっちのサクラと気ぜわしい日々が待っていることだろう。
まさにアリワラノナリヒラさんが詠んだ歌の如く…
世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし
これだけじゃない。
満開が近づくと決まって春の嵐がやって来る。
夜中、布団の中で風音が次第に強くなっていくのを感じたりすると、朝起きてみんな散ってしまっていたらどうしよう…
ハナニアラシノタトエモアルゾって誰かの詩にあったし…
西行さんはその心情を見事に詠んでくれました。
春風の花を散らすと見る夢は さめても胸のさわぐなりけり
サクラってやつは…
スタンバイOK
散歩道のタチツボスミレ
驚いたなぁ~ シャガが咲いている !
こっちはわが家のスミレで色が濃い(名前はタカチホって単語がくっついていたように思うけど、忘れた)
大半の木々はまだ眠っているが、ここに早起きが…
池のほとりのジャヤナギはみるみる葉数を増やしている