外出先から縮こまった身体で戻ってきて家の玄関を開けた途端、ニッチの花瓶から漂うスイセンの香りを嗅いだ時、あるいは、夜中にトイレに起きて暗い中でフと感じるスイセンの香り…
いずれも「暖」という言葉とは縁遠い状況の中なのだが、逆に却ってそれが真冬の凛とした空気を際立たせ、さらにはスイセン特有の香りを一層引き立てているように感じられて好ましいと思う。
といっても、どちらも部屋中をたっぷり満たすような感じで香るわけではなく、すぐそばを通った時だけにフッと漂ってくる、というような奥ゆかしさもわきまえているところがまたイイ。
冬になると時々スイセンの香りを嗅ぎたいなと思うのは、こういう場面を頭に浮かべてのことである。
スイセンにもさまざまな種類があるようだが、透き通ったきれいな甘い香りを発するスイセンとなると、おそらく「和スイセン」と呼ばれているものが一番かと思う。
伊豆半島下田の爪木崎の群落とかお寺の境内とか、シンプルな花姿で白い花弁の中央に黄色のリング状の帯を持つアレである。
わが家にもたくさん植わっていて重宝してくれているのだが、花の後が少々見苦しいのが玉にキズで、今年はだいぶ間引いたりして球根を掘り上げて物置の隅に放り込んでおいたら、秋も深まるころになって芽が出てきてしまった。
球根に栄養を蓄えているのだから当然としても、そのまま放りっぱなしではいずれ枯れてしまうだろうし、もったいない。
慌ててスペースを探して植えこんでは見たが、当然のことながら時期外れに植えたものだから植えっぱなしになっている株が既に花を開かせようとしているのに、まだ葉さえ広げてはいない。
この分じゃぁチューリップと一緒位の開花じゃないだろうか。
まっ、それはともかく、キリリと引き締まった空気の中にフッと香るアノ甘い香りを楽しみにしつつ春を待ちわびる…というのも一興である。
姫が明日の晩からやって来て2日に帰るまでわが家に逗留する ♪
2020年の同じ時期に会ったっきりで、再会は実に2年ぶりのことになる。
楽しみで胸が張り裂けそうだと言ったら、絶対に笑われるだろうが、かまうもんか。
待ちに待った日がやってくるのだから。
さて、これまで、検査入院とかで仕方なく休んだことはあるものの、ブログはほとんど休みなく続けてきました。
新聞にさえ休刊日というものがあるのに…です。
しかし、今回は思うところあって明日30日から年明け3日まで年末年始休暇を取ろうと思います。
いささかズル休みの感無きにしも非ずですが、骨休め、リフレッシュ休暇、姫との交流に全力投球 ♪…、あるいは第6波に備えて秘策を練るため…とか、理由は探せばいくらでもあります。
ということで、いつもご訪問いただく皆様、良いお年をお迎えください。来年もよろしくお願いいたします。
なんちゃって…こういうことも書いてみたかったんだな、実は。