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平方録

おおっ 皮の焼け具合の何と食欲をそそることか

「秋晴れのない秋なんて」…とブログでボヤいたら、大方の天気予報を覆して秋特有の高い青空がすぐ翌日に現れ、同じブログで「サンマの獲れない秋なんて」…とがっかりして今年はあきらめかけていたのに…

こうなると、ボクのボヤキそのものが世の中の不正確な情報と自分勝手な情緒的な思い込みに端を発していて、正しく正確に世の傾向を捕えることが出来ていないが故に、次々と覆されて行くんじゃないか ?
いやっ、その前にそもそも情報を丸呑みして信じるからいけないんで、テレビに顔をさらしてしゃべっている気象予報士がいくらしたり顔で「秋晴れはしばらく先のことになるでしょう」と宣おうが、複雑な地球の大気の流れを完全につかんでいるわけでなし、奴らに一体何が分かるのかという態度で聞かなければいけないはずだった。

そんな連中に天気を予想させているテレビ局もテレビ局であって、少しは放送して情報を流す側の、いわば製造者責任みたいな責任というのものについて真剣に思いを馳せてもらいたい。
極端な話〝ニセ情報〟を国民の電波を使って垂れ流しているということに気付いてもらわねば。
なぁ~んっちゃって。

でも、昨日だって、前日に台風14号が生まれ故郷の南に向きを変えてしまった後も「秋晴れは当分先のこと」と言って大恥をかいたくせに、翌日の予報では外れたことには一言も触れずに新たな予報を流し、それがまた昨日の好天を予報できないという体たらくを重ねている。
下手な鉄砲数撃ちゃ当たる…じゃ困ることもあるんだよ、世の中は。

さて、サンマ。秋刀魚。
わが地元を中心に手広く魚を扱い、回転ずしも人気の魚屋の店先で妻が見かけて買ってきたもので、北海道で獲れた新サンマ1本200円なり。
これを聞いた感想は一筋縄では無くて、「えっ、200円もしたの」「ふ~ん、案外下がってるんだな」と評価は定まらない。
一昔前の大漁シーズンなら1本30円とか40円で丸々太って脂の乗ったサンマが手に入ったのだから、それを知る身に200円はやっぱり高すぎる。
夫婦で400円ならソコソコじゃんという考え方もあるが、そもそも大衆魚として染みついているものな。

ガスコンロの魚焼きグリルの底に落ちた脂は大量で、焼き上がったサンマに箸を入れて口に運んでみると、それでもなおサンマからは脂が滴り、その旨味と舌触りは記憶の中にあるサンマそのものだった。
9月に入ってすぐに徳島の友人が送ってくれたスダチは真打ち登場に遅ればせながら役立ってくれたし、脇に添えた大根おろしもサンマの引き立て役としての役割を果たしてくれて、あきらめかけていた秋の味覚を堪能できたのは、思いがけないことだった。

定番の塩焼きは十分に美味しいけれど、三陸の網元で習った三枚におろしたサンマの皮の付いた部分をフライパンでほんの数秒焼き、直ぐに氷で閉めて冷まし、これを大きな皿にびっしり敷き詰めた上からショウガやニンニク、小ネギ、大葉、ミョウガなどのみじん切りを身が隠れるほどまぶし、冷蔵庫で15分くらい冷やした後、醤油、酒、みりんなどを加えたタレを振りかけて食べるのが絶品。
これだと一人3尾は軽く食べられてしまう。
安ければこういうとびっきり美味しくて贅沢な食べ方ができるのに、1本200円じゃなぁ…

(見出し写真の皿は32cmの長さがある  つまり、そこそこの大きさサンマがお行儀よく皿に納まっていることが分かる  しかし、これまではこの皿から頭や尻尾の一部が飛び出すようなサンマしか食べてこなかったような気がする)
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