鶴岡八幡宮へ初詣に行ってきた。
何を今さらこんな時期外れに…なんていうなかれ。
何せ、今年はコロ公が大暴れしているせいで初詣の「密」はどうにも具合が悪い。
そんな理由を引きずっての時差参りでこうなった。
神社だって心得たもので‶収入減〟を指をくわえて見ているわけにもいかず、「どうぞどうぞ、この時期のお参りはちっとも時期外れなんかじゃありませんよ」とマスクと揉み手?で優しく迎え入れてくれている。
考えてみれば旧暦では2並びの2月22日はまだ睦月の内。2月4日の元旦から3週間しか経っていないのだから、何の問題もないということになる。
だからってわけではないだろうが、春を飛び越え一気に初夏のような陽気に恵まれたせいもあって、午後3時ころに到着した境内は「エッ!」と驚くほどの人波で、曜日感覚が狂わされそうだ。
入試シーズンで中高大学生は授業が休みだからか、仲間を誘い合ったようなグループがあちこちにいて、目を引いた。
緊急事態宣言が出てるんだけどな…
観光客でごった返す鎌倉駅から八幡宮までの小町通は「君子危うきに近寄らず」さすがに避けて近寄りもしなかったけれど、メーンストリートの若宮大路の段葛も観光客と思しき人々がぞろぞろぞろぞろ…
来る時は車の通らない道や尾根筋の小道を道草しながら歩いてきたので2時間近くもかかってしまったが、帰りはさすがに疲れて駅前からバスに乗った。
駅前も人でごった返していたし、長谷の商店街の道路は最近ではほとんどなかった渋滞まで起きていたのには驚かされた。
これから暖かくなるにつれ、この混雑度合いは増していくことだろう。こんなことでいいのかねと思うが、どうやらこれが現実らしい。
わが夫婦や友人たちはじっと息をひそめるように暮らし、真面目に不要不急を実践しているっていうのに…
語りかけ、納得してもらえる言葉を持たない政権の元では、やはりこうなるしかないのかもしれない。
心底、情けない話だと思う。
本殿下の狛犬はこんな大きなマスクを…
1219年1月27日、3代将軍の源実朝は大イチョウの陰に隠れていた甥の公暁に暗殺される
樹齢1千年と言われ、鎌倉の歴史を見守ってきた大イチョウは2010年3月10日未明の強風で倒壊し、その幹の一部がモニュメントとなって元の場所の隣に置かれている
その左奥に見える裸木のほっそりとした株は倒れた後に残った根っこ部分から伸びたひこばえの1本で、「後継者」として成長を続けている
ウグイスのたどたどしい鳴き声を聞きながら源氏山公園の頼朝の坐像の前を行く
源氏山の手前の化粧坂
化粧坂を降りずに源氏山を横切り、寿福寺の裏に出る尾根道を行くと人一人がやっと通れるほどの狭隘で急峻な切り通しが待ち構える
降り切ったところから切り通しを振り返る
寿福寺境内の素掘りのトンネルの奥には閑静な住宅地が広がる
頼朝の妻政子が建てた寿福寺は鎌倉五山の第3位の禅寺
落ち着いた趣のある風情をかもす寺だが、残念ながら非公開
ここから八幡宮までは徒歩6、7分