「酒場放浪記」というBSTBSの番組が18年間にも渡って1000回を積み上げて来たそうで、酒とは縁のなさそうな、でも呑兵衛を自認する歌人の俵万智などが登場して寿いでいた。
思えばヘンな番組で、寡黙な吉田類という男が赤提灯や縄のれんの大衆的な店に入ってカウンターの前に座り、大抵ビールから始まって日本酒やら焼酎やらをぐびぐび飲みながら、その店の自慢料理をつつくさまを視聴者は黙って指をくわえて見ているだけ…なのだ。
しかも、寡黙だから飲んだって食べたって、まず一番最初に現れる反応は深く頷きながらの「うん」の一言だけ。
それをいかにも満足そうな表情で漏らすのだが、それが実に良くて、見ている方はそそられ、ついつい引き込まれる。
そして思うのは、何が「うん」なんだ!1人で悦に入ってないで、もっとわかりやすく説明しろ!
そんなじれったさを感じてしまうくらい、あの「うん」だけの感想は効いている。
カメラはそんな吉田の表情をアップで撮り続けるのだが、何がどう「うん」なのかの説明はなかなか出てこない。
例え何やかやと短い説明が付いたとしても、要領を得たものとはいいがたい。
結局、美男でもなんでもない男の横顔と口元を見せつけられるだけなのに、長いこと見続けているという訳なのだ。
しかし、考えてみれば、やっとオムツが外れたばかりのようなじゃりタレが意味も分からないくせに、したり顔で口にする手垢まみれの常套句で必要以上に大げさなリアクションをするのが食レポだと思い込んでいるような番組とは大違い。
世の荒波を何とか潜り抜けてカウンターの前にたどりついたような男の背中が「しみじみと酒と肴を味わうには言葉はいらねぇ~よ」と語っている。
その姿勢や良し、なのだ。
かつて横浜・野毛の飲み屋街の小さな焼き鳥屋で友人夫妻と飲んでいる時に、狭い店内にどやどやとテレビクルーが入ってきて撮影を始めた。
「女酒場放浪記」のロケに遭遇したのだが、こちらの番組はほとんど見ないので無視したが、吉田類だったら乾杯ぐらいはしたかったなと今でも思う。
番組のエンディングで店から出てきて、ロレツが怪しくなりかけた口調で「じゃもう一軒」と千鳥足で立ち去る後ろ姿にテロップでかぶさる俳句がまた呑兵衛らしさがにじみ出ていて、これが微笑ましさも感じさせていいのだ。
その俳句を歌人の俵万智がほめていたのが印象的だった。
それにしても遠ざかっている焼き鳥屋が何軒か出てきて思わず喉が鳴り、よだれが垂れかけた。
コロ公め!
昨日の鎌倉・由比ガ浜海岸 サーファーやらウインドサーファーらを何気なく見ていると目の端から端へそこそこのスピードで横切る‶物体〟が目に入った
見出し写真でもわかる通り、オレンジ色の帆のようなものを掲げている。
そしてさらに良く見ると、人が立っているボードが水面より上に浮かび上がったまま前進している!
以前、稲村ケ崎で見たことがあるが、サーフボードの下に水中翼を取り付けた新しい乗り物らしく、「ハイドロフォイル」とかいう名前の遊び道具のようだ。
波の上にボードが浮かび上がるので水の抵抗が弱まり、一旦波に乗ればその勢いでかなり遠くまで走っていけるのがウリらしい。
おまけに、波がない所ではボードを上下に揺するとそれだけで推力が生まれ、それだけでも波の上を走っていける優れモノである。
ただし、見ていて上下に揺するには相当の体力が必要だなと思った。
この水中翼に電動プロペラを取り付けたものもあって、これなら上下に揺さぶらなくても推進力は得られるが、持続力が課題だろう。
肝心のオレンジの帆に見えるシロモノはたぶん推進力の付いていないハイドロフィルにどこからか拝借してきた帆で風を捕えているに違いない。
しかし、遠目では帆はボードへの固定はされていないように見えるから、結局手で持っているのだろうが、これもまた体力勝負の乗り物のようである。
色々な遊びを考えるものだ。
遊ビヲセントヤ生マレケムだものな。
この景色、厳寒の2月の景色じゃないよな
富士山は春霞の彼方に霞んでいた=江ノ島への人道橋・弁天橋越しに
弁天橋の上はこの人出
片瀬西浜の水族館前の浜辺にも大勢の人が繰り出していた
海は広いんだからもっと広がればいいのに…
江ノ島・湘南港の防波堤 トンビが数羽騒いでいた