平方録

東北の土の力がドッサリ届いた!

大きめの段ボール箱にぎっしり詰まった野菜が届いた。
赤タマネギ、カブ、ウド、サニーレタス、アスパラガス、ニラ。そして赤いイチゴと白いイチゴ!
すべて山形の友人が丹精込めて育てた無農薬野菜と果物である。

ボク同様に「毎日が日曜日」の身になった友人は昨年あたりから本格的な野菜作りをはじめた。
何せ庄屋の家柄である。邸そのものの敷地が広いから、そのほんの一部を使うだけで相当な量の野菜が獲れるのだ。
東北の地力が生み出した野菜なのだ。

そのおすそ分けという訳だが、こんなありがたい話はない。
よくスーパーなどで「生産者の顔の見える野菜」とかなんとかキャッチフレーズがついた作った人の顔写真などを掲示して、買わなきゃ損ですよと消費者心理をくすぐっているが、口をきいたこともないような生産者の顔をどんなに並べられたって、単にそれだけのことだが、昨日届いた野菜の生産者は親しい友人である。

出来たものを頂戴するだけではなく、種まき時期には種まきの話を聞き、畑を耕したら体がバラバラになりそうになったとか、草刈は大変な重労働だとか、生産過程はつぶさに知らされているんである。
去年の秋には電話で、ジャガイモの種イモを植え付けたから楽しみにしていてよ、とかタマネギの種を買ってきたなどと言う会話をしているのだから、先方の農業日誌を読んでいるようなものである。

そんな塩梅だから、こちらは一粒の汗もかいていないのだが、出来上がった野菜を目の当たりにすれば親しみの程度はかなりのもので、孫が遊びに来た時のように、おぉよく来たよく来た、と目じりを下げっぱなしにするようなもので、愛おしささえ感じるほどである。
そういう野菜が土ごと一緒に届いたのだ。
友人によれば「あるがままをそのまま届けたぞ」というわけである。
タマネギだって地上に出ている葉の部分も一緒に届いたのだ。
こういう姿はスーパーでは見ることが出来ないから孫に見せたいところだが、小学3年生の姫を除いてはまだピンと来ないだろう。

まだほとんど口にしていないのだが、赤タマネギはスライスしてドレッシングをかけて食べたところ、辛みがなく、むしろ甘さを感じるくらいで、もともとタマネギのスライスをむしゃむしゃ食べるのが大好きなボクにとっては大いに感謝なのである。
お陰で今朝のボクの血液は🎵サラサラゆくよ~、なんである。

白いイチゴというのは見てくれが良くない。
醜いアヒルの子である。
イチゴは真っ赤でしかもつやつやしていなけれならない。それがイチゴに背負わされた定めであって、だからショートケーキの上にポツンと1個だけ乗せても食欲を誘うし、見た目も美しいんである。
ヨーグルトに入れてつぶして食べてもピンクに染まって美しいではないか。
ヨーグルトの中で白いイチゴをつぶしたらどうなるんだ?

何が何でも型にはめ込もうという気は毛頭ないが、逸脱には注意が肝心である。
やはり基本や原則には忠実でなければならず、基本や原則を十分に踏まえたうえでなら対応を柔軟にすることは一向にかまわない、というのがボクの考えである。
今のところ、白いイチゴがなぜ赤でなくて白衣をまとっているのかという理由が示されていないんである。理由が分からないのだから今のところは醜いアヒルという訳である。

食べてみると、これが酸味のない純粋な甘さというか、意外においしいのだ。
妻に言わせるとミルキーのようだという。ミルキーがどんな味がするのか、とんと覚えがないので評価のしようがないが、見た目とは違うんである。

しかし、口に入れるものはやっぱり見た目も大切だよね。少なくともイチゴは赤だよ!



土と葉をつけたまま届いた!


紅白って言えばめでたいけれど…
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