昨日から雨音が止むことがない。
ザーザーザーザー、実によく降る。
こんなに勢いよく降り続いたら天の雨桶もすぐに空っぽになりそうだが、ドッコイそうはいかず、昨日は朝から大雨警報が出たり引っ込んだりを繰り返していた。
天気図を見ると太平洋岸に梅雨前線がへばりついていて、しかも、伊豆諸島北部に線状降水帯が現れたとかで、その余波の雨雲の一部が関東南岸にも近寄っているらしいのだ。
今日も1日中雨が降るらしい。
しかもこの先の天気予報では傘マークと雲マークばかりで、太陽のマークのかけらさえない。
こうなると心配なのが水害や土砂崩れなどの災害。
梅雨の末期になると判で押したように日本のどこかで、こうした自然災害が起きて尊い人命が奪われる。
わが神奈川県も例外でなく、かつて何度か豪雨被害に見舞われているから油断はできない。
ボクが社会人になった年にも県西部の山岳地帯で豪雨禍が起き、何人もが犠牲になった。
今でもよく覚えているのだが、この時、深い谷の両側の急峻な土地にへばりつくように点在する家々が次々と土砂崩れに飲み込まれて行く一方で、樹齢1000年超の一本杉だけがいつもと変わらぬ姿で屹立していた…という話が新聞記事に大きく取り上げられてその存在を印象付けた。
後年、この一本杉のところまでわざわざ出かけて会いに行ってきたことがあるが、谷あいを睥睨するようにすっくとそびえるその姿は「なるほど!」と思わせるに十分な貫禄と風格を湛えていて、これからさらに1000年も2000年も同じ場所で辺りを睥睨し続けるのだろうなぁと思うと鳥肌が立つようにさえ感じられた。
大雨が降り続くニュースに接すると、決まってあの一本杉を思い出す。
雨が降り続き、気温が下がる状態が続くとバラには要注意となる。
案の定、わが家の庭に地植えしている何本かのつるバラや株立ちのバラに黒星病が出始めてしまった。
注意していたのだが、地際の葉に黒い点々がたくさん現れている株がある。
雨のハネ返りが葉に当たり、地中の黒星病の病原菌がハネとともに葉に付着して発症するのだ。
雨が降り続けば病原菌は生き生きする。
一度発生させてしまうとなかなか一筋縄ではいかない。
とにかく湿った土や空気が黒星病の病原菌のゆりかごなのだ。とにかく湿ったままというのは具合が悪い。
一刻も早い梅雨明けが待たれる。
やれやれだ。