その「まさか」が何と日本が試合をしたW杯のロシアのサッカーグラウンドにもあったのだ。
50年超も昔のサッカー少年にとって今回のW杯直前の日本チームの監督交代劇ほどバカバカしくシラケさせられるものはなかった。
何をやってるんだという失望こそあれ、日本チームに対する希望も期待も一瞬のうちに雲散霧消してしまったのだ。
そんなわけだから昨日行われたコロンビアとの試合を見たのはたまたま試合開始が午後9時とちょうどよかったからである。
まぁ、サッカーファンの一人として死に水くらいとってやろうか、と言うくらいのつもりだったのだ。
大会前から長友や香川がなみなみならない覚悟を持って前回ブラジル大会のテイタラクへの答えを出そうと臨んでいることは新聞のインタビューなどを読んで薄々感じとってはいた。
だからって、世界ランキング16位のコロンビアに61位の日本が勝つなんてことは滅多にあるものではないのだ。
しかし勝負事はやってみなければ分からないっていうのは本当だった。
日本が勝てるとすればこんなシナリオしかなかったんだろうと思われる「まさか」の展開が起きたのだ。それも試合開始早々に。
相手が自軍ゴール前で香川が放ったシュートを手で止めようとした。これは当然反則で与えられたペナルティーキックを香川がきっちり決めて先制したのだ。
しかも、反則を犯した相手選手は一発退場になったから、試合開始早々から相手は一人少ない10人になってしまったのだ。
このシーンだが日本の立ち上がりは見事で、スタート直後から積極的に仕掛け、流れるような連携を見せながらの速攻でアッというまに相手ゴールに迫ったのが良かった。
大迫が抜け出して打ったシュートをキーパーがかろうじてはじいたのだが、はじいたボールをすぐ後ろから走り込んだ香川がダイレクトで蹴ったところ慌てた相手選手が手で止めたのだ。
この信じられない見事な波状攻撃こそが相手を慌てさせ反則を犯させたことは言うまでもない。
積極性というのがいかに大事なことであることよ。
それでも前半終了間際にコロンビアに直接フリーキックを決められて同点にされた時には、一人多くてもダメかとがっかりしたのだが、結局先取点の起点となった最初のシュートを放った大迫が決勝ゴールを決めたのも何かの因縁で、見事に勝ち点3を獲得したのだった。
まさに「まさか」の先に現れた番狂わせで、「相手が10人でも勝てない日本サッカー」という汚名をかぶせられないで済んだことは何よりだった。
そうなっていたら2、3年は立ち直れなかったろう。
後の2試合を見ることはないだろうが、決勝リーグにでも進めばその時は深夜の中継でも見るかもしれない。
とにかく、試合後の長友のインタビューが晴れ晴れとしていてとても良かった。
残りの試合は結果として勝てなくても、力を出し切った試合がぜひ見たい。それがブラジル大会のリベンジでもある。
横浜イングリッシュガーデンのアジサイその2
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heihoroku
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