懐かしい声が戻ってきたのだ。
それにしてもトウキョウトッキョキョカキョクとはよく聞きなしたものである。
一度鳴き出すと甲高く、よく通る声で低い山にこだまさせるようにひっきりなしに鳴いている。
賑やかな鳥でもあるのだ。
この鳥がやってきたとなると、巣に卵を産みつけられるウグイスは大忙しだろう。何せ自分のヒナとホトトギスのヒナと両方を育てなければいけないのだ。
その間に美しい声で鳴いて人間サマも楽しませなくてはいけない。
ゴクロウサマ。
ホトトギスは例年だと大型連休あたりになると鳴き始めていたように思うのだが、そのデンでいくと今年は随分と遅れたものである。
3週間からひと月遅れということになる。どうなっちゃってるんだろう。
もっとも、鎌倉と境界を接する隣町の友人によれば、もうとっくに鳴いていたそうだから、地域差というものもあるものらしい。
いずれにしても、あの声が届いてこその「夏~は来ぬ♪」なのである。
これで青葉と鰹と役者がそろったことになる。
かくして季節は移ろって行くが、阿蘇山ろくでも、もう鳴き始めているだろうか。
庭にはヤマボウシが2本あるが、今年は白い花をたくさん咲かせている。
特に、これまで5、6年もアブラムシが大量に葉っぱについて液を吸う被害に見舞われていた1本は、アブラムシの出す排せつ物で葉は表面が黒くなってしまうし、木だって嫌なのだろう、葉を縮らせてしまって樹勢も衰えつつあり、見栄えも悪かったのである。
だから花を咲かすどころではなかったようなのだが、どうしたことか、バラの本数が増えてそちらに移ったためか、ヤマボウシは去年あたりからアブラムシ被害を免れているのである。
バラにすれば迷惑な話かもしれないが、ヤマボウシはすっきりして気持ちが良くなったと見える。
その表れが一斉に咲いた白い花なのである。
ともあれ、人間サマにすればヤマボウシにもバラにもアブラムシ、ではたまったものではないが、アブラムシにも好みというものがあるらしい。
自然界というものは、なかなか面白いものである。
周囲の自然で変わったところと言えば、暖冬だった? のか、わが家ではアジサイの開花が早いようである。
バラと共演しているのだ。
そもそもわが家のバラは咲きだすのが遅めなので、早めに咲きだしたアジサイと見事に重なってしまったわけである。
気持ちとしてはアジサイにバラが終わるのを待っていてほしかった。あくまで人間サマの都合だが…
ヤマボウシがこんなに咲くのは初めてである
わが家のアジサイ
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