鎌倉の秋の寺巡りその5は浄明寺の報国寺。
竹の寺として観光客に人気の寺で、季節の良い時期には平日でも狭い境内は訪れた人でごった返し、竹林の間の細い通路に数珠つなぎになる人の数は竹の数より多いくらい…
コロナ禍の中で鎌倉の多くの寺がそうだったように、この寺もしばらくの間拝観休止にしていたが、幸いにも今現在は拝観できる。
ボクが訪れたのは9日の月曜日だが境内はとても空いていて、もちろん「密」とは無縁。ゆったりと安心して拝観することができた。
人混みが嫌いで、特に静かに拝観したい寺の混雑なぞというものはもってのほか。そんなわけだから、ここの竹の庭を拝観させてもらったのは4、5年ぶりか、それとももっと前だったかもしれない。
ゆったりと時間をかけて散策できるので、これまであまり気に留めなかったような、見過ごしてしまっていたようなものにも目が留まって、あれっ、こんな寺だったっけ ?! と再認識させられるような光景も少なくなかった。
いかに、いつもは人の頭ばかり見ていたことか…
竹の庭はもちろん素敵だったが、境内にはモミジなど紅葉がきれいな樹木も多い。
鎌倉の紅葉は例年だと今月下旬から12月初旬にかけてが見ごろ。
今年は朝晩、結構冷えることがあるので(と言っても南関東の海辺の町の事だからタカが知れてはいるが)きれいに色づくかもしれない。
ただ、コロナが勢いを盛り返し始めたようなので、いつ拝観休止になってもおかしくない状況になってきた。
杉本寺の前の県道を横切って川沿いに進む。すぐに小さな十字路があるから左折して崖沿いの道を7、8分歩くと報国寺に着く 車のほとんど通らない鎌倉らしい静かないい道だ
報国寺は臨済宗建長寺派の禅寺 筋塀には5本の線が引かれているから最高の格式の寺ということになる こんなことも今回初めて気付いた
毎週日曜日の午前7時半から坐禅会が開かれているらしいが、ホームページには「厳しい内容の坐禅会になりますので、多少覚悟を持ってお越しください」と書かれている 「厳しいからなっ、覚悟して来いよっ!」って…
枯山水の庭もあったんだ
やぐらがあったんだ それも3つも並んで
いざ竹林へ
苔むした場所に石仏が行儀よく並んでいる
ハイシーズンにはこんな写真は絶対に不可能 石仏と竹の間に何十人もの頭が並ぶことに それはそれでアリなんだろうが…
見事な孟宗竹林
静寂に浸っていると、音もなくサッと怪しい影が横切る! 曲者っ ‼
そう、職人さんが入って丁寧に手入れをするから美しい竹林の景観が保たれる
ただ放りっぱなしじゃこうは行かない
奥に見えている建物は茶店 若い女性が1人、抹茶茶碗を手に竹林を見詰めていた
茶店の屋根を覆うモミジはわずかに色づき始めている
境内の一部 門から本堂への参道沿いにはモミジなどの樹木がたくさん植えられていて見事な光景なのだが、逆光でうまく写っていなかった