コロナ禍が始まって以来、感染リスクを避けるためにほとんどわが家に寄り付かなくなっている若が先日珍しくやって来て「サッカースクールの練習を観に来てほしい」と言いに来た。
これは実に珍しいことで、これまでは水泳教室での練習や幼稚園の運動会の練習にも「来ないで!」とはっきり拒絶するくらいの「照れ屋」だったのだが、自らやって来て「観に来てほしい」というのはよほどの決意である。
さては自信でも付いたので雄姿?を見せたいのか…そいつは大いに結構な話じゃないかと、昨日の夕方、練習風景をのぞいてきた。
2月生まれでしかも標準より小さく生まれてきた若は同じ年代の子と比べると体格も小さいし、一人っ子なので何かと甘えん坊でもある。
およそわんぱくという感じがないし、どことなくナヨナヨした感じで、こいつにはおちんちんがあるのかと疑いのマナコを向けたくもなるくらいなのだが、来年4月には1年生になる。
なんとか仲間についていくだけの気力と体力を備えてもらわなければ…と心配していたのだ。
グラウンドのすぐ脇に駐車場があって、車を寄せると目ざとく見つけた若が走り寄ってきた。
運転席に座ったまま練習風景が見えるので若に「じいじは寒いから車から見てるぞ」と言うと「いいよ、ちゃんと練習を見ててくれるならね」と条件付き許可を得た。
日没前のグラウンドというのはとにかく冷える。
スクール生は全員かどうか聞き洩らしたが6人。
見ているとさすがにサッカースクールを標榜するだけあって、走りを中心にしたウオーミングアップを兼ねた体幹強化の練習が、あれこれ飽きないように取り入れられて30分ぐらいも続いた。
遊び感覚でやらせているところなどはナルホドと感心させられる。
そして後半、いよいよボールを使っての練習。
ボールをうまく扱えるようにするための体のバランスのとり方や、力の入れ具合などが自然と身に付くようなメニューになっていて、ここでも「ほぉ~っ」と感心する。
言ってみれば基本のキだが、若の体の動きを見ていると出来る動作と出来ない動作があって、まぁ半世紀以上前のサッカー小僧だった祖父としてのひいき目で言えば、そこそこサマになってるじゃんというところか。
もちろん「上手」の部類には程遠いのだが、おちんちんが付いているのかどうか危ぶんだ割には走り方もしっかりしてきたし、身体のバランスの取り方も自然と身に付いてきているようだ。
何より、楽しそうにやっているところが良かった。
「観に来てほしい」と言いに来た意味は十分に理解した ♪
まぁ、これで人並みにスタートラインにつけそうだな、というところだろうが、今はそれで良い。
あの、野球のスーパースター、巨人の長嶋茂雄だって中学に入るまで「ちびちゃんちびちゃん」と呼ばれるくらい小さかくて、逆に小さいことで目立ったそうだ。
天才に違いないが、長じては血まみれの練習にも耐えている。
長嶋になれとは言わないが、努力をすれば誰だってそこそこには力が付く。
左から3人目が若だが、自然と手や膝でバランスを取っているのが分かる
まだまだぎこちないが、何となくサマになりかけてきているのは事実
(見出し写真では左から2人目)