外は薄曇りのようで青空は見えないが、だいぶ明るくなってきている。
おりしもヒグラシの合唱が聞こえているのだが、その声に交じってすぐ近くでウグイスの下手くそな鳴き声がしている。
気がついたのは3、4日前からで、わが家の庭の木にも止まって良く通る大きな声が響いた。
ただし「ホーホケキョ」とは鳴かず、いや、鳴けないのかもしれないが、「ホォ~」「ホォ~」とか、「ケキョッ」「ケキョッ」と鳴くばかりである。
時々「ホー ホホホホ キョッ」と鳴く声が混じる。澄んではいるが意外と野太いのである。形容矛盾か?
想像するに、今年誕生したヒナが独立して縄張りを求めてこの界隈にやってきているのではないか。
あるいは、やんちゃな盛りで初めての世界が楽しくて飛びまわっているのかもしれない。
いずれにしても、ウグイスの若鳥に違いないと思うのだ。
これからどのように成長して行くのか、いつごろになったら「ホーホケキョ」と済んだ声で鳴くのか、人間としても楽しみである。
それにしても梅雨明けが遅れている気がする。
去年は7月10日に開けているから、なおさらそう感じるのかもしれないが、調べたら、関東地方の平年の梅雨明けは7月21日ごろだというから、特段遅いわけでもないらしい。
気象庁のホームページには1951年からの記録が掲載されていて、最も早い梅雨明けは2001年の7月1日である。
これには沖縄もびっくりかもしれない。逆に遅かったのは1982年の8月4日というのがある。
さらに1993年は梅雨入りが随分早い5月30日で、何と梅雨明けははっきりせず不明だというから、初夏が過ぎて以降、夏の間梅雨空が続いたようである。
梅雨が明けなかったという、その記憶は残念ながら残っていないが、当時は45歳。ちょうどデスクワークの時期に当たっていて、ゆっくり夏休みを取って家族とどこかへ出かけるなどという余裕もなく、仕事に追いまくられていたから記憶の外なのだろう。
もっとも、この頃娘たちは大学生になっていたはずだから、親とは離れて行動していたはずである。
ともあれ、夏大好き人間としては、梅雨が明けずにひと夏の間ぐずついた空模様が続くなどというのは、ありうべからざることである。
真っ青な青空に真っ白な入道雲が湧き立つ海辺で、適度な海風に吹かれながら寝そべり、小さな布切れをつけただけの若い女性のピッチピチの身体が躍動するのを眺めていたいではないか。
それがジジイの夏なのである。
運動部の高校生や大学生にとって夏休みは大事である。ここの期間にどれだけ鍛えられるかで、それ以降の実力に大きな差が出る。受験勉強の諸君も然り。
そういう時代は、もうとっくに卒業している身なのだ。浜辺で寝そべるのが今の境涯なのである。
運動するにしたって勉強するにしたって、ぐずついた空模様では士気も上がらず、覚悟に差が出てしまうんじゃないか。
ゆえに、早い梅雨明けが待たれるのである。いささか牽強付会かもしれないが…
円覚寺境内で見かけた生々しいハス口
株元もこの通りの生々しさ
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