南関東は昨日も晴天で絶好の行楽日和が続く。
時あたかも大型連休の最中。
とはいえ、世の中は緊急事態宣言が出され、さらにもうひと月延長されるようで、鬱陶しさと窮屈さは終わりを見せてくれない。
ボクの暮らす町は人口の密集する大都会からやや離れていて、しかも周囲は海と山に囲まれているので、ヒトにまみれることなく皐月の陽光を浴びながら散歩したりの気晴らしができる。
昨日は南風が7~8mも吹いたので自転車はあきらめて尾根道を2時間半ほどたどり10950歩を刻んできた。
目的もあったのだ。
今の時期に真っ盛りとなる広町緑地のキリの大木…今年はどんな具合に咲いているだろう ♪
同じ広町緑地の大ザクラを3月下旬に目に焼き付けたばかり。
大ザクラと大ギリの2つがこの森の主でもあり、一見の価値のある巨樹なのである。
近所の池のある森を抜けて広町緑地へ向かう
笹の生い茂るこんな尾根道を通り
黒潮が運んだ照葉樹の林を抜け、緑地外周をめぐる尾根道をずんずん進む
20分ほど歩くといきなり眺望が開け、強風に追い立てられるかのように白い羊の群れが海の上に現れているのが見えた
自転車で海沿いの道を走れば難渋したことだろう
この場所から大ギリまではごく近い
少し開けたところを行くと…
おお ! 5分ほどで最初の1本が突如木立の合間から顔をのぞかせる
尾根道を回りこんで木立の切れ間から谷を見下ろすと…
高さ20mに迫るのではないかと思わせるくらいに上へ上へと伸びた幹からさらに四方に伸びた枝という枝に淡い藤色の大きな花が咲きこぼれんばかり
この大木を新宿御苑とか日比谷公園に移植したとしたら、たった1本で周囲の摩天楼に負けないくらいの存在感を示すことだろうな
写真に撮ると藤色ってやつはなかなか色が出にくいが、実際に自分の目で見ていると光の当たり方や周囲の若緑の輝き方とも見事に調和して、難しい藤色が印象を強めて輝いて見えるのだが、それが写真に写らないのがとても残念 !
上の写真の左端に写っている幹をクローズアップしたのがこの写真
若木だが十分に背は高い、しかし花の咲かせ具合となるとはまだ大先輩にはかなわないようだ
引き上げる途中の尾根道でこんな注意書きを見かけた
人間の世界同様、森の中にも厄介な病原菌が蔓延っているらしい
これは病原菌とは直接関係ないだろうが、太い生木が裂けているのを見かけてドキッとした
明るい林床の一角にフト目が止まる
見たこともない花が咲いている ♪ 色も形もとってもチャーミングではないか
画面左側からスゥ~ッと伸びているのが茎で、長さたるや何と40cm超もある !
葉は根元に広がっているだけで、長~い釣り竿の先に花が咲いているイメージ
茎の先には既に開いた花1輪とまだ開かないつぼみが8つばかり
案の定、茎は重みに耐えかねてか横に寝てしまっているが、それでも空中に浮いたままの姿勢を保持して花を支えているところがすごい
こんな芸当は大自然だからできるのであって、これを人工的に再現してみよと言われたって今の人間の知恵と技術でなし得るかどうか、はなはだ疑問だ
ちょっとした感動モノだった
それにしても何という名前の植物だろう