松が明けたら手を付けようとしていたバラの剪定と寒肥やりを始めた。
手始めは2階のベランダで育てている鉢植え3鉢から。
茶系統の何ともシックな色合いの花を咲かせる自慢の「空蝉」、旺盛な生命力で深紅系統の赤の混じったオレンジ色の花を次々に咲かせる「ノリコ」、そして薄いピンク色をしたとても香りのよい「セント・オブ・ヨコハマ」。
午前11時過ぎから始めたのだが、10℃程度にしか気温が上がらないという予報だったので覚悟をして始めたのだが南向きのベランダは北風を遮るし、そもそも風自体がほとんどなかったから太陽の光を全身に浴びて暑いくらい。
絶好の作業環境だった。
昼休憩を1時間程度を除くと作業時間は午後3時前までの2時間半ほど。
重い鉢の移動やら何やらで腰への負担が大きく、最後は腰がだるくてだるくて閉口した。
こういう無理を積み重ねると持病の腰痛の再発につながりかねないのでクワバラクワバラってところなのだ。
わが身体ながらつくづく厄介なことで、若い頃の肉体が懐かしいと言ったらありゃしない。
昨日のブログで見知らぬ子に「おじいちゃん ! 」と呼ばれて困惑した話を書いたが、それはそれ、まさに間違いではなく、幼い子から見れば「おじいちゃん」に見えるというなら受け入れるにやぶさかではない。
しかし、肉体的な衰えを目の当たりにさせられる時は別で、ボクの場合は受け入れがたいものがあるのも事実である。
とはいうものの、現実は「階前梧葉已秋声」(階前の梧葉、すでに秋声)だもんな。
「已秋声」って、突き放された表現だよなぁ~
能書きはこれくらいにして、トップバッターの「セント・オブ・ヨコハマ」は株が小さく鉢も小さいのであっという間に終了、写真には撮り損ねた。
以下は「空蝉」と「ノリコ」の途中経過の記録。
「空蝉」をブルーシートを敷いた場所まで運び、半分ほど葉っぱをこそいで落としたところ
葉をこそいだり、枝を切り詰めたりする作業には皮の手袋が必須
何故かって、きれいなものにはトゲがある…の例えどおりバラのトゲは固くて刺さると痛い
それを防ぐのが皮の手袋で園芸店やホームセンターに行くと厚手の手袋が買える
大概牛皮でごわごわしていて最初はなじまないが、これさえ手にはめていればトゲが皮膚に突き刺さることはまずない
だから安心して枝先に指や手のひらを当て、幹に向かってこそいでいくと葉っぱは枝の付け根からきれいにこそぎ落とせるので効率も良い
ひとつ残らず葉っぱを取り除いた
ボクは毎年結構大胆に切り戻す
解説書には枝の3分の1ほどのところで切る、などと書いているものがあるが、それだと背丈がどんどん伸びてしまう
密集した枝は惜しげもなく切り落とし、株の中に伸びている枝も思いっきり切ってしまい外側に放射状に向かって伸びている枝を大切にする
もう一つの注意点は枝先に新芽が動き出しているのを見逃さないこと
ハサミを入れるのは芽のすぐ上に入れるのが常道らしいので、そこは注意深く見たほうがいいし、外側に向いた芽なら上々
内側に伸びた枝をせん定したのだから内側に向いた芽の上で切ると、新しい枝は内側に向いて伸びてしまって元も子もなくなるので、できるだけ外側に付いた芽の上で切るとよい
かくして、この写真が「空蝉」の剪定の完成形
「ノリコ」の株は大きくなってしまい、これ以上大きくしたくない
「空蝉」同様、大幅に切り詰めた
こんなに強く刈り込んでも自然の生命力ってのは見事なもので、春になればぐんぐん芽を出し葉を出し、やがて初夏を迎えるころにはきれいな花を沢山咲かせてくれる
自然は偉大だ
この「ノリコ」、ブルーシートの場所まで動かそうと思ったらバリバリと音を立てて鉢の底から根っこが現れた !
しかも据えてから1年も経っていないのに太い !!
寝っこを蜂の底から出したままにはできないので株を鉢から外し、根も切り詰める措置をしようと思ったのだが鉢から外すだけで大仕事だった
根がこれだけ生き生きと回っているので安心して切り詰められた
「ノリコ」の完成で~す ♪
(見出し写真は「空蝉」)
寒肥として施したのはバラ専用の肥料「バイオゴールド」とサラサラの完熟牛糞。
今日以降で直植えの「ブラッシング・アイスバーグ」「バーガンディー・アイスバーグ」「ノリコ」の計5株と7種類のつるバラに手を付けていく。
初夏のシーズンに旺盛で株一杯にきれいな花を咲かせる姿を見るのも楽しく嬉しいものだが、こうして初夏を夢見つつせん定し寒肥をやる作業もまた、花の盛りを楽しむのに引けを取らないくらい楽しい作業なのだ ♪