夏至に近づいているこの時期は4時を回ると外はぐんぐん明るくなり、芝居小屋の書割がすっかり取り替わるように一瞬の内と言えるくらいの速さで夜が明ける。
これが晴れていれば東の空は一面の光彩に覆われるから見とれるほどの美しさなのだが、今朝は昨日に引き続きどんよりと低く垂れこめた雲が空全体を覆っていて薄暗い。
そのせいなのかどうか、ホトトギスの素っ頓狂な鳴き声はおろか、他の鳥たちの鳴き声さえ聞こえてこない。
これだけでもテンションは上がらないのだが、気温がまた低い。
パソコンを置いてある部屋のデジタル温度計はかろうじて「20」の数字を示しているが、眉に唾したくなるくらい肌寒い。
昨日の朝のデジタル温度計の表示も「21」で、今朝と大して変わらず、じっと座ってキーボードを打ち続けていると身体の芯まで冷えそうになったので仕方なくガスストーブに点火したのだ。
さすがに22度設定にしたのだが、温度計の数字は「25」を示してようやく人心地が付いたのだ。
今朝はそのガスストーブも無い。
数日前から妻に「土曜日にかたずますからね」と言われていたから予定通りなので文句を言うつもりはないが、寒いものは寒い。
お陰でフリースを引っ張り出してきて羽織って何の抵抗もない。
しかし、いつもの短パンの代わりにGパンを履いてみても足元にはじわじわと「寒さ」が忍び寄る。
元々ボク自身耐寒性ってやつに端からからっきし自信が持てず、寒がりを自認しているのだが、それにしたって沖合を黒潮が流れる南関東の海辺の町だぜ。
しかも夏至は目前というのに何でこうも寒さを感じなくちゃならないんだ。
冷静に考えると、そもそもわが家は構造上の問題というか、室内温度は外気に比べて常に1、2度低いのだ。
へーベル板という建築材料が使われていてこれが熱を遮断するらしい。
だから真夏などは外出から戻ってみると微差であってもオッ涼しい! と感じることもある。
逆に冬は家の中の暖気が外に漏れて行かないというのがうたい文句だから暖かいんだろうが、それも程度問題で、冬の寒さそのものが苦手なボクにとっては微差にほとんど意味はないのだ。
という訳で、破れかぶれのつもりってわけでもないのだがガラス窓を全開にしてキーボード操作中である。
流れ込んできている外気は家の中のそれよりも温度は低いはずだが、そう感じないのは新鮮さゆえだろうか。
ということになってくると厚着しているとはいえ、ボクの皮膚感覚そのものがいい加減なものだってことか。
だとすれば感じている寒さはいったい何なのだ。
それにしても太陽が恋しい。それが本音である。
アジサイその1
横浜イングリッシュガーデンではバラの2番花の前にアジサイが見ごろになっている。関東では有数の約300にも及ぶ品種を揃えていて、珍しいものもたくさん咲いている
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