庭にはいつくばって草取りをした。
といっても、炎天下にやればカンカンに熱したフライパンの上に落とした生タマゴのように、ジュッと音を立てて目玉焼きになるのがオチだから、陽が少し手を抜き始める午後の3時過ぎころからで、このころになると気の早いヒグラシが夕方のお勤めを始めるので、それを聞きながらの作業になる。
あのカナカナカナと澄んだ鳴き声は涼感を感じさせてくれるから、それだけでも助かる。
作業を終えればシャワーを浴びてさっぱりし、ベランダでそよ風に吹かれながら枝豆をつまみにキンキンに冷えたビールをグィ~ッとやるのだと思えば、多少汗を流すこともそれほど苦にはならないというものだ。
庭の大半は妻がコツコツ引き抜いて奇麗になっているのだが、ボクは自分の受け持ちになっている畳の枚数にすればせいぜい4枚くらいの狭い範囲を持て余し気味なのだ。
梅雨入り前くらいに6割ほどをきれいにしたが、梅雨に入ってからは手つかずで、50日以上放りっぱなしになっていたからたまらない。
当然のこととして既に引き抜いたところも立派に ? 復活を遂げていて、目も当てられない状態になってしまっていた。
夏の草取りが面倒なのは暑いからというだけでなく、蚊に刺されるのが嫌なのだ。
蚊を避けるために普段は半そでのTシャツと短パン姿なのに、長ズボンに長袖シャツを着て肌の露出を避けなければいけないから、暑苦しいったらありゃしない。それだけだって二の足を踏まされることになるのだ。
これが普段通りTシャツに短パン姿でOKということになればちょくちょく庭に出ることができるのに…
ところで繁茂している雑草は「メヒシバ」というらしい。
ものの本によると、これが何と、なかなか駆除が難しく、そのしなやかさと強さから「世界の十大害草」なるものに選ばれ、『雑草の女王』とまで形容されるシロモノであるという。
引きちぎられた茎の一部でも地中に残すと、そのちぎられた茎の一節一節から根が伸びてすぐに繁茂してしまうんだそうな。
どおりで去年もその前も同じ雑草ばかりを引き抜いている気がしたわけだ。
感心なんかしないけど、なるほど厄介な雑草である。
何のことはない、わが家の庭はそんなしたたかな女王様のお気に入りの庭ということになってしまっているらしい。
ということで、冷えたビールの味はいつもよりチョッピリほろ苦かったことを付け加えておこうと思う。
1日の梅雨明け以降、日増しに夏らしい天気になってきている
昨年秋に2度にわたって来襲した大型台風に寄って湘南海岸自転車道の一部区間が崩落し、流出してしまったがようやく復旧し、1日に開通した
反対方向を眺める
海の家はないけれど、鵠沼海岸にも
片瀬西浜海岸にも案外大勢の海水浴客が出ている
しかし何といっても多いのはサーファーの初心者たち
小さな波とも呼べないような波が練習にうってつけのようだ
常設のレストハウスがあり、そこでソフトクリームを買って食べたら、あれよあれよという間にどんどん溶けてゆく…
(以上、8月3日の湘南海岸一帯)