あの坂の町の長崎にも17センチもの雪が積もり、ちょっと油断をすれば長崎港まで直滑降になりかねず、さぞや彼の地の人々は身動きが取れないんだろうと、いたく同情するんである。
鎌倉だって他人ごとではないのだ。
25日の朝は、なんと-4・6度!を記録したんである。
これにはびっくりポンだったが、その後も-1・9度、-1・5度と、3日連続の氷点下だったのだ。
沖合を黒潮が流れる比較的温暖な相模湾沿いにだって、毎年のように雪が降るし、氷点下の気温を記録することも珍しいことではない。
しかし、-4・6度というのは、そうざらに味わえる寒さではない。
しかもこれが暖冬予想の冬に記録されるのだから、何をかいわんや、である。
さいわい人間サマには異変が起きなかったが、植物には大打撃が待っていた。
越冬記録を更新中だった真夏の植物のサルビアとキンレンカがついに力尽きてしまったんである。
昨年の夏以来、健気にも花を絶やすことなく、サルビアは緋色、キンレンカはオレンジ色の花を咲かせ続けてきたのに、ついに強制的に幕が下ろされてしまった。
-4・6度を記録した日、2階の日当たりの良いベランダに置いておいたそれぞれのプランターの中で、葉を黒ずませ、チリチリになった無残な姿で打ちひしがれていたのである。
キンレンカは屋内に取り込んで越冬させたことがあり、その時は春も夏も通り過ぎて秋まで花を咲かせたことがあるのだが、今回は外気にさらしたままにしておいてその変化を見たんである。
元々が1年草である。1年と言ったって、まるまる1年と言うわけではなく、得意の季節が終われば次第に弱り、枯れていくものなのである。
それにもかかわらず良く頑張ってきたのだが、さすがに氷点下は無理だった。
葉っぱだけなら比較的簡単に越冬するゼラニュームは宿根草だから、この寒さも持ちこたえているが、株いっぱいの花はさすがに萎れてしまって見るも無残だったが、やられたのは花びらだけ。つぼみは無事だったから寒さが緩めば再び三度、花開かせるはずである。
パンジーは平気な顔をして花を咲かせているし、愛しのバラも葉芽を膨らませてきているのがはっきり見てとれる。
寒さに耐え、一歩一歩着実に歩みを続けているんである。
凍える日々が続いているものの、日脚は着実に伸びてきているし、第一、寒い寒いと言ったって、陽の光は目に見えて明るさを増してきているのだ。
晴れ渡った日の日中の光はまぶしさを増していて、景色がやたらに輝いて見えるのだ。
そう、「光の春」なのである。
来週はもう節分。立春だぜ!
地植えしているクリスマスローズがうつむいてひっそり咲いている。
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