きれいに晴れ上がり、太陽の光がたっぷり降り注ぐ文句のない空模様だったが、如何せん風が強すぎた。
海岸から松林一つ隔てた場所にある隣町のアメダス記録計によれば最高気温は17.4℃(14:00)で、予報より低かったのは強風のせいかと思う。
用事があって午後1時過ぎに車で外出した時は車外温度が「18℃」とパネルに表示されていたから、概ねそんなところなんだろう。
海辺の国道に差し掛かった時、前方が薄黄色に霞んでいる光景を見て、全開にしていた車のサンルーフを慌てて閉めた。
強風が浜辺の砂を空高く巻き上げ、道路を越えて内陸側になだれ込んでいるさまは普段なかなか目にすることのない光景だけに「へぇ~」「ほぉ~」を連発する。
この分だと湘南海岸自転車道には山脈を成すほどの高さで砂山の帯が出現しているに違いない。ヤレヤレだ。
気象庁は認めていないが、わが海辺にはすでに2度も南寄りの強風が吹き荒れていて、これを❝春一番❞❝春二番❞と呼ばずして何とする…の状況なのだ。
だから昨日の強風は間違いなく❝春三番❞なのである。
由比ガ浜で前日に見た早春の風物詩とも言うべきワカメの天日干し作業だが、好天にもかかわらず行われていなかったのは、多分、ワカメが砂まみれになることを避けたのだと思う。
影響を受けたのはワカメだけではない。
自転車でも徒歩でもパトロールに出たかったのだが、あの強風ではちっとも楽しくないし、第一不快感が先に立ちそうである。
それでなくたって、来し方向かい風ばかりに立ち向かう人生だったんだから、もうたくさんだ。
それで、今年初めて庭の草取りにいそしみ、地面とにらめっこした。
徐々に気温が上がるにつれてバラの葉がどんどん芽吹き出して喜んでいるのだが、地面を見れば雑草も元気いっぱいに伸び始めていて気になっていた。
南の風だから家は風よけになってくれないが、体勢を低くし、地面に這いつくばるようにして草を抜いていると、強風は身体の上を通り過ぎていくものだからまったく気にならない。
忍法❝低姿勢の術❞っていうことにしておこう♪
草取りは始めてしまえば草を引っこ抜くことだけに集中できる。
いわば夢中になれる…一心不乱になれる…つまり無我の境地とはこういうものかと思えるような境地が出現すると言えば言えるのでは…と思っている。(回りくどい表現ですが…)
坐禅ではなかなかそう簡単にはいかず邪念ばかりが浮かんでは消え、消えては浮かぶの連続で嫌になるが、なぜか草取りでは頭の中を空っぽに出来るのである。
だから最近は趣味を問われると「草取り♪」と答えるようにしている。
地面にはいつくばって草を抜いていると、背中一杯に太陽の光を受けることになり、これがじんわりと温かく、とても心地がいい♪
「松はどこだ」と竹と梅
梅太郎、梅次郎、梅三郎の三兄弟(右上から)
まだ咲いていないウメもあり、ここのウメの花期はまだまだ続く