「非常に強い」台風16号は南関東をかすめてようやく通り過ぎて行った。
ようやく…あえてこの言葉を使ったのは、巨大な強風域に入って風雨が強くなり始めたなと思ったのが昨日午前8時ころ、それから静かになるまでに時間がかかったからだ。
これまでの多くの台風だと、風雨が強くなってからせいぜい5、6時間も経てば、辺りが静かになって雨風が治まり、夜なら星空が広がり、昼間ならば徐々に青空がのぞくことになる。
昨日もそんなイメージで、せいぜい午後1時とか2時ころ、遅くとも3時ころには台風一過の青空が広がるんじゃないかとタカをくくっていたのだ。
しかし、風雨が止んだで辺りが静かになったのは、何と12時間後の午後8時過ぎ!
幸いだったのは、強風域の直径が1000kmを超える巨大台風とはいえ、暴風域がちょこっとかすめただけで、それほどメチャクチャな風雨にはならなかったこと。
しかも通常の台風と違って北風で、家が盾になってくれたおかげで、建物の南側の庭にある木々や鉢物、ビニールポットに植え替えたばかりの各種苗には全く何の影響も出なかったことだ。
庭木の枝先1本折れずに済んだのは何よりだった。
12時間も家に閉じ込められっぱなしになったくらい、良しとしなくては。
そして一夜明け、昨日のブログを書き終えた後、台風一過の秋空に浮かぶ富士山を見てこようと午前7時前に車で江ノ島まで行ってみたのだ ♪
06:50 箱根連山(左)と丹沢山塊(右)を従えた富士山がくっきり浮かんでいた
雲一つない晴天をイメージしていたのだが…
大男総身に知恵が回りかね……巨大台風は雲の量も膨大で後始末にまで手が回り切れないのかもしれない
16号の強風域は富士山にも達していただろうし、雨も降ったし風も吹いたはずだが、この写真を見る限り頂上付近に雪は積もっていないように見える
例年よりひと月も早く9月7日に初冠雪が記録されたばかりなのだが…=写真はいずれも江ノ島に渡る人道橋・弁天橋上から
こちらが9月7日の初冠雪した富士山(雪は2、3日後には消えてしまった)=弁天橋から
06:47 富士山は弁天橋から西の方角だが、逆の東側の光景 三浦半島の上から朝日が昇る
江ノ島が防波堤の役目をしている片瀬東浜には波が届かない
対岸は三浦半島・葉山町辺り
10:14 朝食後、改めて自転車でパトロールに出た 稲村ケ崎に立つと富士山だけが雲に覆い隠されてしまっていた
朝、弁天橋に行っておいてよかった ♪
稲村ケ崎ではタカの一種のサシバの渡りをチェックする人たちでにぎわっていた
9月下旬から今月初旬一杯が渡りの時期だという
双眼鏡で空を凝視していた人に聞くと、房総半島方面からやって来て愛知県伊良湖岬方面へと渡り、そこである程度の群れをつくって更に南西諸島から東南アジア方面に渡っていくそうだ
渡りをするチョウで知られるアサギマダラも見えるのかと聞くと、近くにいた女性のウオッチャーたちが「さっきも飛んでいったわよ」「今朝から何度か見たわ」と教えてくれた
台風で足止めを食らっていた旅人たちは次々と満を持して飛び立っていっているようだ ♪
上空を渡っていくサシバもアサギマダラもまだ見たことがないので、一度は自分の目で確かめてみたいものだ
(後ろに見える銅像は逗子開成中学のボートが七里ヶ浜沖で転覆し、乗っていた小学生を含む生徒12人が亡くなった事故の慰霊を兼ねた遭難碑 事故は明治43年1月23日の真冬の海で起きた)