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平方録

「毎日6人」と言う予測

江ノ島沖の相模湾で行われるヨット競技、横浜スタジアムで行われる野球とソフトボール。
この2つの五輪会場を中心に集まってくる各国選手や各国チームの関係者、そしてマスコミ関係者の中から期間中毎日平均で6人のコロナ感染者が発見され、隔離もしくは入院措置が取られることになるだろう――という神奈川県の試算結果が新聞に出ていた。

これは初耳で「6人」という現実的な数字を突きつけられてみると「毎日6人も!?」という思いと「そんなに少なく見積もって大丈夫なのか」という疑問とが交錯する。
予測はあくまで平均値として算出したものというから、当然ながら下振れもすれば上振れもするとことになる。
となると、これはもう現実的な恐怖としてわれとわが身に降りかかってくることになるわけで、特に競技会場を生活圏内に抱える者にとって対岸の火事とのんびり構えているわけにはいかない。

例えば選手は選手村との往復でヨットハーバーまで専用バスか何かでやって来て、そのまま海に出て競技をするわけで、競技が終わればまた専用バスで選手村に帰るからそれほど心配はいらないと思うが、その他の関係者やマスコミの連中は藤沢市内や鎌倉市内のホテルに滞在し、江ノ電や湘南モノレール、小田急江ノ島線や路線バスを利用して江ノ島に移動することになる。
まさにボクの生活圏とピタリとかぶさるわけで、すれ違ったり乗り物で席と席が隣り合ったりするかもしれない。
ボクの2度目のワクチン接種が終わるのが7月21日だから十分な免疫が得られないうちに五輪は開幕してしまうのだから油断はできない。

こう考えてくると、家でじっとしている方が身のためかもしれないな…などと思ったりもする。
情けないけど、それが本音なのだ。
そう言えば、東京での五輪開催に絡む感染者数をどれくらいに見込んでいるのかという数字を目にしたことがない。
たった2つしか会場がない神奈川県でさえ1日6人もの感染者が出るというのだから、競技会場や関係者の宿泊先が集中する東京の数字が気になるところだ。
まさか把握していないってことじゃあるまいな。
分かっていて明らかにしないのならその理由を聞きたいものだ。

邪推すれば、多くの国民、そして何より東京都民がビックリして腰を抜かすほどの数になるんじゃないのか?
だから発表しないんじゃなくて、発表できないんだろう、きっと。
だから選手はバブルの中に閉じ込めるなんて説明してきたのか…
だからバブルに入らないマスコミなどにはGPS機能を備えた携帯電話を持たせて行動を監視するなんてことを口にしているのか…

たった9人やって来ただけのウガンダ選手団から2人も感染者が出たんだもんな。
後は推して知るべしってところだろう。
これからドカァ~ンと大量に選手がやってくる。
関係者やマスコミが大挙してやって来る。

せめて国民の間にワクチン接種がいきわたってから開催してくれるのなら、まだ救いはある。
しかし、それも見果てぬ夢だし、これじゃ負けると分かっていながら「ニイタカヤマノボレ」の暗号電文で始めた太平洋戦争と何ら変わるところがないじゃん。
あの戦争の結末がどうなったか、小学生だって知ってるはずだぜ。


(見出し写真は池と森の公園内でヒトの背丈をはるかに超えるほど大きく育ったムラサキシキブの花)


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