4月からは3年生に進級する姫の社会見学を兼ねた「お勉強」の一環なのだ。
もちろんボクも初めての体験だったのだが、粘土工作をするようなもので、子どもは熱中できるし、大人もそこそこ楽しめる。
第一出来上がったものを持ち帰れるところがいいし、愛着もひとしおである。
箱根への上り口の国道1号の両脇に「かまぼこの里」という広大な施設を展開し、その中のかまぼこ博物館という独立したビルで「かまぼこ」というものをあれこれ勉強できるのだ。
春休みのせいで、小学生の団体や親子連れでにぎわっていた。
恥ずかしながら、こんなに立派な施設が整っているということを今更ながら知ったのだ。
ここの経営者はなかなか見識のある人物で、会ったことはないが、東日本大震災以降、原発はゼロにすべきだという持論を展開しているんである。
食の安心・安全を担う立場からの偽らざる結論なのだろうが、「日本のモノづくりは俺たちが担っている」と顔中に書きまくって醜い顔になっていることも知らず、そっくり返っている大手製造業の経営者連中とは雲泥の差である。
かまぼこづくり体験教室は結構本格的で、かまぼこを板にくっつける作業では本物のベテラン職人が登場して、実際に作るところを見せてくれて、職人さんの言うとおりに手を動かしていくと上手に出来上がる寸法なのだ。
ボクは手先の器用なところが自慢と言えば自慢なので、こういう作業は案外上手にできるのである。
姫も泥遊びなどが大好きで、よく粘土をいじって遊んでいたが、金属製のへらを使う作業はやはりコツがいるようで「かまぼこ」ではなく「でこぼこ」になってしまったが、それもご愛敬なのだ。
でも、竹の棒に原料を巻き付ける竹輪づくりでは少しコツが飲み込めたのか、上手に巻き付けられていた。
こちらは20分くらいで焼きあがるので、その場で食べられるのである。熱々の竹輪というものを初めて食べたが、香ばしくて姫は喜んで食べていた。
肝心のかまぼこの方も、早速家に帰って食べてみたが、心なしか市販のものよりおいしく感じられたのは当然としても、用意する側にもおいしければファンになってもらえるという魂胆があるからだろう、そもそもの原材料からしておいしいもを用意しているようである。
かくして夕飯に、小田原の行きつけの店で買って帰った防腐剤の入っていない量り売りのワサビ漬けを「でこぼこ」の上にのせて食べたのだが、これはもう筆舌に尽くせない味と言ってよいでしょうな。
もう1本残っているので今晩のお楽しみである。
去年の夏休みは横浜のカップヌードルミュージアムでカップヌードルと即席ラーメン作り体験。ちょうど1年前の春休みはモノレールと江ノ電の工場で電車とモノレールの整備の様子の見学。その前の1年生の夏休みはテレビ局に連れて行って内深いところまで見学してきているのである。
神奈川県にはこういう見学のできる工場やら施設がたくさんあるので、これから先も連れていくことになるだろう。
見学コースを用意しているビール工場が2つもあるのだが、こちらはもう少し時間がかかるのが残念である。
牛に引かれて善光寺詣で――ではないが、なにやらこの年になってボクの目からも、うろこがいくつか剥がれ落ちているんである。
姫の作った「でこぼこ」
板に原料をくっつけて盛り上げるために格闘する姫
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