円覚寺夏期講座の最終日。
ようやく朝の清明な光の中、まだ澄み切った空気を切り裂いて自転車を漕いでいくことができた。
円覚寺まで25分。
この間に体中に血が巡り、脳ミソも同時に目覚めて来るのでウオーミングアップにうってつけである。
横田南嶺管長の「信心銘」提唱は初日2日目に続き、「(ないものをあると信じ込んで)外に向かって求め続ける心を捨てること」と繰り返し、「禅の世界では外に向かって求める心が止んだ時を『無事』という」と念を押す。
「無事是貴人」と言う禅語をよく目にするが、無事とはまさに仏や悟り、道の完成を他に求めない心の事で、人は生まれながらに仏の心を持って生まれてきているので、それに気づかなければいけない。そのことに気付くことを『悟り』というのだと。(「貴人」は悟りを開いた人)
そしていよいよ最終日のハイライト、2時限目の講師は落語家の三遊亭圓歌師匠。
演題が用意されていて、これが何と「感謝のプラス思考」。
なんのこっちゃ? どんなことをしゃべるんだろう? …と興味津々だったが、何とこれが90分間の落語の熱演♪
全編、落語、落語、落語…
あの「山のアナ、アナ…」(歌奴)の3代目圓歌を継いだ4代目だけのことはある、いやぁ~オモロかった♪
久しぶりに腹を抱えて笑いましたな。
ボクの後ろの方から、女性のひと際甲高いゲラゲラ声が響いてきて、それも雰囲気を盛り上げるのに一役買っておりました。
10年以上、夏期講座に通っているが、ここで落語を聞かせてもらったのは初めてで、最終日には頭をほぐす意味でもイイかも。
8:17 前日までとは打って変わって山門を囲む木立に朝の柔らかな光が差し込む
激しかった雨の代わりに久しぶりの青空が
会場の大方丈へ続く道にも人影が
大方丈の裏庭にも生気がみなぎる
すっかりしょげて垂れ下がっていた書院の窓から見えるホタルブクロも蘇ったよう
円覚寺の開基にして1282年の弘安の役で攻め込んできた元軍を撃退した鎌倉幕府第8代執権北条時宗の命日だった
開基廟
観光客の姿が戻って来た=黄梅院
黄梅院のつくばいその一
つくばいその二
黄梅院境内
円覚寺を出て、直ぐ近くの浄智寺に寄ってみる
書院前の庭にめぼしい花は咲いていなかった
緑が濃い
書院に対峙する壁面にはユキノシタの群落が
盛りはすぎているようだ
イワタバコのゴン楽はこの寺にもあった
手の届かない崖の上に咲くイワタバコ