「全首脳から大変力強い支持を頂いた。改めて主催国の総理大臣として心強く思う」
イギリスの海辺で開かれていたG7サミットを終えた後、宿泊先のホテルに戻ったガースが居並ぶ記者を前にそう言って胸を張ったそうな。
確かに首脳宣言にも「安心・安全な方法での大会開催を支持」との文言も盛り込まれた。
これに遡る数週間前のアメリカ訪問でバイデン米大統領と会談した際も開催への支持を求めると、バイデン大統領は「完全な感染防止対策を講じたうえで開かれる大会を支持する」と答えている。
ガースは大いに喜んだと伝えられたが、へそが普通の人よりズレた位置に付いているボクの場合は「へぇ~、そんなに単純に喜んでもいいものなのかねぇ~」と思ったものだ。
この「完全な感染防止対策が講じられ」云々という文言の内容・中身は誰が判断するのさ…
見方を変えれば、「完全な感染防止対策ではない」と判断すれば、参加を取りやめることだってあり得るという、留保が付けられたと考えるべきじゃないのかね。
そう考えると、足元の政府の専門家会議の会長が「何のために今このパンデミック下に五輪を開催するのか、分かりやすい説明をしてもらいたい」などと求めているにもかかわらず、無視し続けているところを見ていると、つくづくこのガースって存在は不誠実で国民の理解を得ようとしない稀有な存在のソーリ大臣であることかとホトホト呆れるしかない。
サミットに参加した国の首脳が「あれはどーなっている」「確か国民の80%もの国民が延期や中止を求めてるのに、いいのか?」「オマエの国はワクチン接種がずいぶん遅れてるじゃないか。それで大丈夫なのか?」なんて、聞かないものさ。
賛意を求められれば「ああ、いいよ、賛成するよ。でも対策はしっかりお願いしますよ」って言うしかないのさ。
疑問なんか差し挟めば内政干渉になっちまうし、国際儀礼ってのはそう言うもんだろ。
もうガースは得意の絶頂だぜ。
‶G6賛成ダンビラ〟を振りまわし過ぎて自分の足を切り落とさないよう、くれぐれも気を付けることだな。
やれやれだ。
そうそう、アメリカじゃ日本への渡航禁止が出されてるんだった。
バイデンが一言「五輪選手団も例外なし」って言ったらアウトなんだけどな…
(見出し写真は一つの茎に5つの花を咲かせるヤマユリ これが1964年だったら「大輪の五輪の花が咲いたっ!」と大盛り上がりだろうけどさ…)