この夏、観天望気に夢中になって大自然の織り成す美しい自然現象やら太陽が昇るとともに相貌を変える見慣れた光景の千変万化に見とれていたが、いつまでもそればかり続けているわけにもいかない。
そろそろ局面転換を図って世俗にも目を向けるようにしなければと思っている。
さはさりながら、そんなに急に脳ミソを転換できるだろうかと、少しばかり心配ではある。
しかし、時は正に7年8か月も続いた政権をアベなんちゃらが持病の悪化を理由に2度目の放り出しを表明し、自民党はきょう投・開票の総裁選で新しい総裁を決める。
「アベなんちゃらの遺志を受け継いで路線を継承し、政権運営に当たりたい」という官房長官が有力視されているが、ここまでの選挙運動では「自衛隊は認知されていない」とか「憲法改正に政府として取り組む」とか、まったくトンチンカンな認識しか持ち合わせていないことがバレてしまった。
両方とも後で訂正したけれど、そんな程度の認識しか持ち合わせていない政治家が果たして国のかじ取りなんかできるのかと、ボクならずとも背筋がぞくぞくしてくる思いの国民は少なからずいるに違いない。
そんな基本の「キ」もわきまえない一方で、「政府の掲げる政策に反対の官僚がいれば直ちに変わってもらう」と恫喝することは忘れない。
こうやって役人を恫喝して牛耳ることで「忖度」やら前代未聞の公文書改ざんが起こったというのは今や常識だろう。
「俺様のいうことが聞けないんなら左遷するぞ」と匕首を突きつけているのと同じで、「それでイイのだ」と宣言しているようなもんじゃないか。
高校を卒業して田舎から上京し、学資を稼ぎながら苦学して大学を卒業、さらに縁もゆかりもない土地に移り住んでこれまた何のゆかりもない政治家のところに飛び込んで秘書として頭角を現し…という階段を一段づつ上がっていった経歴には敬意を表する。
だが、それはそれ。
権力意識丸出しで「俺の言うことが聞けないのか !」じゃ時代錯誤も甚だしい。
憲法を無視し尽くしたアベなんちゃらの〝独裁政治〟の後をあろうことか番頭が引き継いで更なる強権を振るいそうだとなると、日本はどういうことになるのさ。
たるんだマナコの筋肉を鍛え直して、しっかりと眼を見開いていかないと。