ガスストーブの前に縮こまって座り、寒気に触れないようにしながら着替えを済ませる。
歯を磨き、顔を洗い、湯を沸かしてほうじ茶を淹れ、パソコンの前に座ってスイッチを入れる。
立ち昇る湯気の熱気を顔面で受けつつ、その心地よさをしばらく味わってから、フウフウさせながら一口すすってみると、これが五臓六腑に染みわたっていくようである。
五臓六腑に染みるのは「酒」だけかと思っていたので、案外そうでもないことに思いが至って軽く「へぇ~、そうだったっけ」と思う。
卓上時計のデジタル表示は「4:46」を表示している。
偶然ながら陽が登る時刻まで、あとちょうど2時間である。
そう言えば、明日が一年で最も昼の時間が短いとされる冬至。
明日を境に、じわじわと昼間の時間が伸びていくターニングポイントというわけで、英語ではwinter solstice という。solstice は「至」とか「極点」の意。
太陽暦はもともと西洋のものだからこれが和訳されて「冬至」になったのだろうが、事務的にはそれでいいとしても、意味的にはもう一つの表現である「一陽来復」の方が断然いい。
この4文字の連なりを見ていると、この言葉を探し出した先祖の気持ちや感覚というのが痛いほどよくわかる気がする。
本格的な厳しい寒さはこれからだというのに、明日から寸刻みではあっても、じわじわじわじわ日が伸びていくのだ…と考えると、すべてがバラ色に輝き始め、希望が湧いてくる気がしてくるのはボク一人じゃないだろう。
明日は絶対ユズ湯にしてもらおう♪
近隣では例年、しんがりを務めるイチョウの黄葉がピークを迎えている
近所の池と森の公園内の陽だまりで咲き出したニホンスイセン
近づくと独特の甘い香りが漂ってくる
わが家のニホンスイセンにはまだつぼみすらないというのに…
あれっ!? 落葉の季節に新緑が…(池と森の公園内で)
ニワトコの芽吹きは早く、例年2月下旬には気の早い芽が萌え始めるのだが…
新たな芽もほころび始め…
ちょっと見にくいけれど、この高さ3mほどになるニワトコの枝先にはたくさんの新芽が吹いている
昨日は道端に咲くホトケノザを紹介したが、草に加えて山の木までが…とは驚きである
昨日の富士山
運動公園のカワヅザクラの花芽は順調そうに見えた
足元にはタンポポの仲間のブタナが咲いている
タンポポと同じキク科の植物で花期は5月~9月のはずだが…
タンポポは茎が短いが、このブタナの茎は30~40cmにもなり、風に揺れる姿はなかなか味わい深い
しかし、ホトケノザ同様"季節外れの営業"を強いられ、ご苦労様なことである