今日もまた梅雨の中休みらしい。
気象予報サイトの予報では午前9時以降晴れマークが並び、最高気温は29℃だと告げている。
しかし、午前4時の時点で残っている雲は水平線とそのすぐ上付近だけで、日が昇る時刻になると太陽はぼんやりと赤く見えただけだったが、直ぐに強い日が差し込んできそうである。
確かに暑くなりそうな予感がする。
そんな朝の光景を眺めていると、2階のベランダのプランターに植えているキュウリの葉に行儀よく水滴が並んでいるのに気付く。
部屋の中から外を見る目線が捉えただけに、葉がシルエットになっている分、水滴が外の光に透き通って…光を当てられてキラキラ輝いて見える。
雨が降った形跡はない。
夜露ならほかの株の葉にも付いているはずだが、隣のキュウリの株の葉には水滴はついていない。
はて?…
ネットで調べると「溢液(いつえき)現象」と呼ばれるものだった。
簡単に言うと「植物の体内で水がいっぱいになった状態なのに、さらに根が活発に働いて水をくみ上げるため、有り余った水が葉先から排出され水滴となってついている」ということらしい。
余分な水というわけだ。
そして「へぇ~」「ほぉ~」と思わず感嘆符が飛び出したのは、この余った水に含まれている成分と役割のこと。
そこには余った肥料成分が含まれているというのだ。
言い換えるとこの肥料成分は炭水化物やたんぱく質を含んでいるため、多くの昆虫たちに必要不可欠な栄養素の補給減となっているらしい。
余り物には福がある…ってのはホントだったようだ。
これはアメリカのいくつかの研究機関の共同研究の結果、つい最近になって明らかになったことだそうで、世界初の発見だったようだ。
と言うことは、昆虫の重要な餌になる花粉や花蜜が不足する季節でも、この植物の排出液があれば栄養を補給できるということになり、昆虫のガソリンスタンド…いや、レストランってところなのかもしれない。
水滴は日が高く上るころには消えてしまうだろうが、早朝など限られた時間に観察すると、補給にやって来る昆虫を見ることができるかも。
毎朝の楽しみが一つ増えたというべきか♪
アルコールを垂らしてくれる植物は見つかっていないんだろうか…
キュウリの葉先に付いた水滴
水もしたたる良い葉っぱ…
水滴を猪口やしゃれたグラスに集めて、ほろ酔いに…なんて風流なんだがなぁ