バラのせん定作業もようやくめどがついた。
元来が気分屋の怠け者だから、必要に迫られてもなかなか神輿が上がらないのだが、何はともあれきれいな花を望むならせん定をきちっとやり、根元に寒肥をたっぷりくべてやらなくてはならない。
何事も下準備ってやつが大事だし、第一、水鳥が涼しい顔をしてスイスイ水面をすべるように動くのも水面下の見えないところでしっかり水を掻いているからで、バラも手をかければかけただけ、初夏にはきれいな花を咲かせてくれる。
一昨日は風がほとんどなく、日中の気温も陽だまりでは14~15℃くらいにもなったはずで、作業も随分はかどった。
ところが残りを片づけてしまおうと臨んだ昨日はよく晴れ上がったものの北風が強くて、東側のフェンスに絡めたつるバラのところは温帯と極地ほどの温度差があるように感じられ、手が付けられなかった。
若い頃なら、少々の悪条件などお構いなしに、ええぃ面倒な ! とばかりに馬力で片付けてしまうが、そこはそれ、時間がたっぷりあるジジイともなると無理はしないのだ。
まっ、花咲爺の余裕と捉えてもらってもいいのだが「そんなに急いでどこに行く」…と、一昔前の交通安全標語を引っ張り出してきて、至極当然な顔をするのである。
家の南側の庭は建物が北風を遮ってくれるため陽だまり状態で、昨日の主戦場はここ。
それにしても昨日の青空は澄みきっていて、ホントに真っ青できれいだった。
地面にはいつくばってバラの株元に頭を突っ込み、根を傷めないように注意しながら肥料をくべる穴を手で掘っていたので、きれいな青空には背中と尻を向けてばかりだった。
世の中ってそんなもんだよな。
かくして、つるバラ8本を含め、わが家の総計16本のバラのせん定と寒肥くべは〝北風通り1丁目〟の1本を残して完了したのだった。
やれやれ、何てったって寒中にくべる肥料だから寒肥って言うんだし…上出来上出来。
それにつけても今冬の天候は…というか、日本列島そのものがそうかもしれないが、西高東低の気圧配置の下で太平洋岸は晴天が続くというのがこれまでの相場だったのに、年明け以前同様、雨の多い天気が続く。
晴天が3日続くことは稀なくらいで、特に今日の午後以降の天気予報はずっとずっと傘マークが並んでいる ?!
あろうことか気象予報士の中には菜種梅雨の走りみたいなものです、というものまで現れた。
馬鹿言っちゃいけないよ ! 今は寒中だよ ‼…と悪態をつきつつ、気候変動は如実に表れているんだってことを認めざるを得ない現実を「どうだ」と突きつけられていると言って過言ではないだろう。
やっぱり「奢れるものは久しからずや」なのだ。
昨日頭上に広がったあの青空を次に目に出来るのはいつになるんだ ?
北鎌倉・浄智寺の竹林(見出し写真も)
昨日の空はよく晴れてこんな感じだったろう(1月5日)