特に日が沈んでからのわが家は寒い。部屋が一つひとつ独立した構造の家で、部屋ごとの暖房だから部屋から部屋に移動する際など、いわゆる廊下に相当する部分に出ると、まるで冷凍庫の中のように冷たい。
トイレに行くにもある種の決断が必要なくらいである。
大人しくしているはずだった冬将軍が、どういう風の吹き回しか突然ハッスルし始めたのが原因で、寒さは来週も続くというから寒さ嫌いの人間には迷惑な話である。
寒い寒いと言っても霜も降りてはいないようだし、わが家のベランダでは夏の花の代名詞のようなサルビアが未だに真っ赤な花を咲かせている。寒さに当たると葉っぱがチリチリにしおれてしまうキンレンカも、まだまだ沢山の花をつけているのだ。
去年に引き続いて今年もまた、月末に豪雪の米沢に行く予定なのだが、山形の友人から「何と米沢には雪がないぞ」と教えられた。
厳冬期にわざわざ雪国に出かけようという計画を立てたのは、雪見酒をするのも一つの理由なのである。
雪国に雪がないというのは、しゃれにもならない。それなら南の島にでも出かけた方が余程ましである。
冬将軍も案外だらしないと見える。しっかりしてもらいたい!
さて、総裁を筆頭に「慎み」のない連中ばかりが集まっている自民党という政党が如何に食えない政党であるか、またひとつ、そういう国民を舐めた発言が党幹部の口から出たようである。
それも、共同通信加盟の全国各地の地方紙の論説委員長とか論説主幹とか、論説を担当している記者の責任者を集めた会議でのことである。
共同通信というのは、全国の地方新聞社やテレビ局が資金を出しあって運営している報道機関で、地方紙がカバーしきれない中央ニュースや海外ニュースなどを取材して各社に提供しているのである。
13日に開かれた共同通信加盟社論説研究会で講演した二階俊博総務会長の発言で、趣旨は以下のような内容である。
昨日のわがブログでも指摘したところだが、改憲に前のめりになっているアベなんちゃらの姿勢をたしなめるかのような発言なのである。
いわく「(改憲は党是だから)努力するにせよ、国民と合意できるところには至っていない。憲法、憲法と言って国民をせきたてる調子で改正に当たるのは少し違う」。
さらに、1960年の日米安全保障条約改定時の反対運動に触れて「広く多くの人が穏やかに憲法問題の賛否が言える状況をつくらなければならない。安保条約時のような騒ぎまで起こしてやる必要があるか、頭に置くべきだ」と。
この二階某の発言は、一見すると憲法改正にブレーキを踏んでいるかのように見えるところがミソである。
この発言を伝え聞いた国民の中には「そうか、自民党内にも良識派がいるではないか。そういうバランスの取れた政党なら、憲法改正には反対だが、とりあえず参院選の投票は自民党にしておこう」と、憲法改正はしないだろうと勝手に思い込ませるためのクセ球なんである。
それで参院選で3分の2議席さえ確保してしまえば、「憲法改正を争点にして勝ったんだから」と、後は誰が何を言おうが、憲法改正に向けてまっしぐら、というわけさ。
何のことはない、アベなんちゃらをたしなめる振りをしながら、実は高らかに応援歌を歌っているんである。
全国各地でしっかりと根を張る新聞社の、論説の重責を担っている責任者の皆さん、クセ球と言ったって球筋は明らかで、よもや、こんな子供だましのようなクセ球に騙されはしないでしょうな。
これからいろんなクセ球が飛んできますぜ。いちいち惑わされないように、しっかり球筋を見極めて、くれぐれも読者をミスリードしないように頼みますよ。
アベなんちゃらの改憲前のめり発言を受けて、啓蟄はまだ少し先だが、自民党の魑魅魍魎たちがうごめき始めたぜ。クワバラ、クワバラ。
ホームセンターには雪かきシャベルがズラ~ッと並んでいる。手回しの良いことだが、どうなんだろう。まぁ、暖冬の年の太平洋岸には案外雪がたくさん降るんだけどね…。
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