どうやら台風15号が最初に遭遇した陸地は三浦半島だったようだ。
ちっぽけな半島を横切ってすぐに東京湾に抜けてしまったので「上陸」とは言わず、「通過」と言うんだそうな。
陸地に上がったことは間違いないのだから上陸で良さそうなものだが…
わが鎌倉は三浦半島の付け根のすぐ近くに位置している。
こういうのを世間では「直撃」って言う表現を使うはずである。
「通過」は午前3時前のことらしいが、今は午前4時半過ぎ。
昨夜は10時に寝てしまい、トイレに行きたくなって時計を見たら2時だった。
この時はさすがにすぐ近くまで接近していたためか激しい雨風が雨戸を叩きつけていたし、時々吹きすさぶ猛烈な風で家が揺れ、恐ろしいほどだった。
トイレの行き帰りに外を見ると南側のベランダに触れるように生えているカツラの枝という枝が見たこともない猛烈な勢いであおられ続け、北西の書斎の窓辺のナンキンハゼが枝が人間の髪の毛の寝癖が付いてしまったように、枝という枝が同一方向にひしゃげてしまっている。
幸いなことに南風ではなく、北寄りの風が吹きすさんでいるので、今のところ塩害の心配はなさそうだ。
潮が吹き付けると植物は青菜に塩状態でチリチリになってしまうし、秋の紅葉なんてものも望めない。雨戸にも塩の結晶がこびりついてしまって錆の原因になる。
ロクな作用をもたらさないのだ。
台風の目玉がすぐ近くを通過したせいか、体感した暴風雨はこれまで経験したことのない狂暴なものに感じたが、トイレから戻ってベッドの上に横になると短い時間は雨風の音をに耳を傾けてはいたが、直ぐに寝入ってしまったらしく、つぎに目が覚めたのは目覚まし代わりの4時のNHKニュースが流れはじめたからだった。
この時は風はほとんど収まり、弱い雨と時折忘れたように強い風が吹くだけで、峠は越えた感があった。
被害が心配で夜通し眠れない人もいたろうが、ボクはこういう時、たいがい平気で白河夜船を決め込めるのだ。
これから明るくなると被害の状況が明らかになるのだろう。
そこが気がかりだ。
繰り返しになるが北風だったので南側の庭のバラなどは2階建てのわが家が盾になって、モロに強烈な風に吹きさらされることはなかったようなのにはホッとした。
2階のベランダから見下ろす限りではバラの被害はなさそうである。
やれやれだ。
とは言え、庭中に吹き飛ばされた葉っぱや枝が散乱しているようだから、その後かたずけはしなくてはならないだろう。
ったく面倒なことだ。
まっ、とりあえずはここまでにしておいてもう一寝入りしようと思う。
昨日はひと月ぶりの円覚寺座禅会 大方丈わきの部屋の床の間に飾られていたフヨウ
葉の虫食い跡がいい雰囲気
見出し写真は境内黄梅院の門前に掲げられた横田南嶺管長筆による坂村真民の詩
台風接近を予感させる雲行き