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平方録

効きすぎる気付け薬

毎日午前4時に起きると階下の台所に降りて湯を沸かす。

歯を磨き、身支度を整え、茶葉の用意などして薬缶がピィーピィーと大騒ぎし出すのを待つ。

朝一で飲むお茶は京都・一保堂のほうじ茶と決まっている。

しみじみした味わいと香りが、特段の気負いもなく、ごく自然に身体を目覚めさせてくれるようで、気に入っている。

若かりし頃は蛇口をひねって水をがぶりと飲んだ後、ウイスキーという"気付け薬"をなめて強制的に身体を目覚めさせてきた。

しかし、ある時期から、わずかな気付け薬でも効きすぎて酔いが回りかけることに気付き、気付けどころか気絶しかねない事態を用心してほうじ茶に代えたのだった。

この時の心情を包み隠さず述べると「あぁ、ジジイになっちまった…」だったと思う。

身支度を整えてパソコンの前に座り、パソコンの脇の筆立てと並んで置いてある2種類のスピリッツを気分によって舐めるのだが、アイラ島のスコッチのラフロイグを特に好んだ。

山の神のチェックが掃除の度に入り、「あらっ、もうこんなに減ってしまっているじゃないの」と飲み過ぎをいさめられつつ、「買っておいたわよ」と補充もしてくれていたのだが、今はほとんど減らずゴキゲンはすこぶるいいようである。

ところで、今朝は何時ものほうじ茶に代えてペパーミントティーにしてみた。

特に理由があるわけではなく、たまたまほうじ茶の茶葉を入れた容器を取り出そうとして、同じ棚に並んでいるいくつかの茶葉の中に、たまたま「ペパーミント」の文字を見つけ、たまにはこいつにしてみようと思っただけである。

いくら美味しい料理でも毎日では飽きるのと一緒で、お茶だって、たまには毛色の変わったものを…と浮気心も起こる。
だから普通の紅茶では見向きもしなかったろうが、そこがペパーミントのペパーミントたる所以なのだ。
でも、明日からは又ほうじ茶に戻ると思う。
 
夜明けが早くなってきた。
6時を回ってもなかなか白み始めなかった東の空が、この時期、5時半には白み始めるようになった♪
あと10日もすれば春分の日で、昼と夜の長さが同じになり、そこを過ぎると昼間の方が長くなるのだから…♪
どこが暖冬だ、と思うくらいの日々が続き、依然としてウグイスはへそを曲げたままだが、「暑さ寒さも彼岸まで」というし、あと少しの辛抱だろう。
 
 
鎌倉・腰越漁港








今日はシラス漁の解禁日だ♪
 
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