まったくひどい雨と風だった。
台風などでは一晩中嵐が荒れ狂ったって、朝になれば嘘のように……なんてことがよくある。
ところが26日の夜から始まった暴風雨は翌朝になっても収まらず、結局嵐が去ったのは午後も遅くなってから。
ひどいメイストームだった、
散歩がてら理髪店(「床屋」って書きたいんだけど、差別用語に指定されちまって使えない)に行こうと、夕方、家を出る時に庭のバラの様子を点検してみると、そろそろ盛りを過ぎて終盤に入っていた木立性のバラは花びらがあらかた吹き飛ばされ、見る影もない。
枝が折れたり、株が傾いたりしていないだけよかったと思わざるを得ない惨状である。
つるバラ各種はいたるところでフェンスやアーチなどにしっかりと結束してあるので、強風にバタつくような被害はなかったものの、真っ盛りの花々は相当傷めつけられてしまって痛々しい。
井伏鱒二のあの名訳を思い出す。
コノサカズキヲ受ケテクレ
ドウゾナミナミツガシテオクレ
ハナニアラシノタトエモアルゾ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ
元の詩は漢の詩人・于武陵の「勧酒」。
勧酒金屈巵
満酌不須辞
花発多風雨
人生足別離
それにしてもサクラやバラはどうしてかくも盛りの時期に嵐に狙われるんだろうな。
自然界にも嫉妬が渦巻いているんだろうか…
ニンゲンだけじゃないんだ。
という訳で乱れ切ったバラをここに載せる気にもなれず…
ジューンベリーが熟してきた
この実は果実酒には不向きで、わが家ではもっぱらジャムになる
「霧島の恵」のブルーが濃くなってきた
これからはアジサイの季節
以下、在りし日の愛い奴ら
「伽羅奢」とクレマチスの「篭口」
「伽羅奢」とクレマチスの「篭口」
西側のフェンスの「ローゼンドルフ・シュパリース・ホープ」
「バレリーナ」とクレマチス「アフロディーテ・エレガフミナ」
「ル・ポール・ロマンティーク」