まず、テーマカラーと言うのか、基本の色調が「黒」なのだ。
裾が少し広がったようなズボン、いやもとい、今はパンツと言うようである。その黒色の裾広のパンツに合わせるスニーカーが、これまた真っ黒で、靴底の両脇の部分が白くなっていて、紐も白である。
そして、上半身には白と黒のボーダーの長袖Tシャツ。そして、上に羽織るダウンジャケットの色は白一色。ちなみにこの白のダウンジャケットは登下校にも羽織って行っているようである。
さらに肩から下げているポシェットも黒色でベルト部分ももちろん黒。ベルトにはブランド名のアルファベットが白色で大きく浮かび上がっている。
つまり黒を基調に挿し色として白色のみを使ったモノトーンとも言うべき出で立ちなのだ。
小学生の好む服装にしちゃぁ、ちょっとばかり渋すぎやしませんかってところなのだが、母親に言わせるとこれが最先端なのだそうだ。
この出で立ちになる前までの姫のファッションは紺色やグレーを基調にしたもので、そこに少しだけ、ワンポイントのように雰囲気を壊さない程度の異なった明るい色調が加わる程度で、ボクに言わせればセンスの良さが光る感じだったのだ。
母親の好みを反映したものだったのかもしれないが、自分で選ぶ場合もそういう色調のものを選んでいて、そうしたセンスを好ましいと感じてきただけに、今回の変わりようにはびっくりさせられたのだ。
これからこうやって、様々に好みを変えながら成長していくのだろうが、一体姫に影響を与えているモノは何なのか気になった。
で、夕食の時に聞くとどうやら少女向け漫画雑誌に登場してくる女の子たちの出で立ちが、ファッションに関心を寄せ始めた“ませた子”たちにとっての道しるべの一つになっているらしい。
他にもあるらしいが、ボクにはちょっとピンとこなかったので、ここでは省略。
姫は通っていたスイミングクラブの水泳教室での泳力テストに合格して免許皆伝になったので、ご褒美を期待していたのだ。
こちらもそのつもりでやってきていたのだが、買い物に行くとやっぱり黒を貴重にしたスカートやシャツ数点を買わされ、イヤリングもねだられた。
そのイヤリングがボクにはまったく想像の外で、黒の小さな紐上のものにブランド名が白く大書された奇妙なものである。
「これが欲しかった」とにっこりするのだから何をか言わんやなのだ。
こんなことは多分序の口なんだろうと思う。
これから中学生、高校生、大学生と成長して行く過程で、どんな成長ぶりを見せてくれるのか。じいじの分際としては「へぇ〜」「ほぉ〜」と腰を抜かしかける度合いがいやでも増して行くことになるのだろう。
来し方さまざまな楽しみを味わってきたが、これもまた大いに楽しませてもらうことにしよう。
ねっ 姫!
出で立ちは黒を貴重にしたファッションなのだが、妹君の後を追って走る姿はおてんば娘に戻っている
広大なショッピングモールの中を買ったばかりの衣類を入れた袋を下げてルンルン歩く姫
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