ある特定のコンビニに用事があって探しかけたのだが、たまたま目の前に総合案内所があったのでモノは試し、案内のオネエさんに聞いてみた。
すると驚いたことに「申し訳ありません。あいにく地下街にはないんですよ」と言いつつ、説明用の大きなセルロイドのケースに入った2種類の地図を取り出し、「2本目の通路を左に曲がり、まっすぐ進んで地下鉄の通路に出て、9番の出口から地上に出たら右に進んでしばらく道なりに進むとビルの1階にあります」という。
今いる場所からは4、5分だという。
言われたとおり2本目の角を曲がり、地下鉄の通路に出たら、難なく9番出口が見つかり、そこから階段を上って地上へ。
右に折れて進むと道路はクランク状に折れていたが、そのまま進むと牛乳瓶のようなコンビニのマークが見えた。
振り返ってみれば、あの案内のオネエさんは瞬時に答えを見つけてくれた。
しかも、ニコニコと笑顔を絶やさず、自分が務める地下街以外の店の在り処を、である。
最近は交番のお巡りさんもそれなりに教えてくれるが、やっぱり態度・雰囲気がちがう。応対する際の胡散臭そうな眼付がいささか気になるんだよな。
案内のオネエさんはあの分だと、歯医者やら小児科やら内科、産婦人科などの医者はもちろん、質屋、ラブホテル、銭湯、果ては暴力団事務所からネズミの穴まで、地下街に隣接するところにあるものは何でも知っているのではあるまいか。
もしかしたらスマホに対抗できる唯一の存在かもしれぬ。場合によっては人生相談にも乗ってくれるかもしれない。人生の道案内、な~んてっちゃってサ。
しかし、どうやって覚えるんだろう。
非番の日に地図を片手に街をくまなく調べて回ってるんだろうか。
地下街だって相当な数の店があるし、しかも、最近大幅なリニューアルがあって随分と店が入れ替わっているから、さぞかし大変だろうと思う。
態度の悪い、ろくにものを知らない店員は数知れないけれど、その道のプロというのは、注意してみるといるんですなぁ、いるところには。
しかし、横浜駅はいつもどこかで工事をやっている。
だから、いつ行っても仮囲いやらベニヤ板の床張りがあちらこちらに存在するのだ。
思い起こせば東急東横線がみなとみらい線の開業に伴って高架線から一気に地下に潜ったのが2004年2月だそうだ。
地下化工事はその数年前から始まっていただろうから、かれこれ16、7年にはなるのではあるまいか。その以前にだって京浜急行のホームが拡張されたり、何やかやと工事が続いていたような気がする。
しかも、現在は駅ビルの解体工事が終わり、駅の中央コンコースと地下街のメーン通路を直接つなげる工事に取り掛かっていて、これがいつ終わるのか。
さらには駅ビル跡地での新駅ビル工事も始まるから、ツチ音は当分続くはずである。
まるでスペイン・バルセロナにあるガウディのサグラダファミリア教会である。
案内のオネエさんもさぞや忙しいことだろう。
横浜イングリッシュガーデンの秋バラ
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