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平方録

故郷を歩く

所用があって横浜へ。

用事はさっさと済み、場所が横浜駅東口の高層ビルの中だったので、そのまま駅に戻って電車に乗ってしまえばあっという間に家に着く…はず。

しかし、北風が冷たかったけれどきれいな青空が広がっていたし、久しぶりに中華街まで海際を歩いてみようという気になった。

根岸線の駅でいえば3駅先になる。

なにせ小学生のころからミナト界隈で育ったし、40年余り働いた仕事場も港のすぐ近くだった。

この町はわが故郷なのだ♪

 

運河を渡るとすぐにみなとみらい地区の高層ビル群の真っただ中に入り込む


みなとみらい地区というのは横浜港の最深部に位置し、かつて造船所があった場所


その造船所を立ち退かせ、跡地を再開発して横浜の新たな核づくりを目指した一大プロジェクトだった


計画は70年代に持ち上がり、80年代から一部でビルが建ち始めた
しかし、今でも一部には写真のようにススキの穂が揺れる原っぱも残っている
 
みなとみらい地区にはビジネスビル以外にも様々な文化施設やイベントホール、美術館なども点在する
こちらはアンパンマンミュージアムだが、このほかカップヌードルミュージアムや原鉄道模型博物館、実際の帆船日本丸をそのまま保存した日本丸メモリアルパークなどが人気だし、日本人の海外移住の歴史を展示したJICA横浜海外移住資料館もある


アンパンマンミュージアムの前を通り、まっすぐ進むと水際に出る


臨港パークと呼ばれ、海水を引き込めるようになった場所もあり、水遊びができるようになっている


奥に見える橋は横浜ベイブリッジ


直線が美しい斜張橋で、いまや日本全国そこかしこで見られるようになったが、これほど大きな斜張橋が登場したのはここが最初だろう
 

臨海パークは延々と続く


この半月型のホテルの敷地のあたりまで、広大な場所が造船所だった


ホテル前の臨海パークの一番端っこのところにこんなマンホールのふたがあった
 

新港ふ頭のハンマーヘッドと呼ばれる起重機
中学生のころ、何と古めかしい起重機だろうと思って見ていたが、近代横浜港の基礎を築いたとして土木学会から土木遺産に選ばれるほど貴重な存在なんだそうだ
ふ頭にできた客船ターミナルの入る商業施設の名前はこの起重機からつけられている
老兵は死なず、ひたすら輝く


魂に形があるのなら、きっとああいう形かもしれない…という雲が浮かんでいた


ここには一度泊まったことがある


一番高いところ、船の舳先のような位置に女神像(みちびきの像)がある
高さは4mあるそうで、原形がロビーに飾られている


ありゃ "魂"が崩れてきた…

赤レンガ倉庫と大阪あべのハルカスに抜かれるまで日本一の高さ(296m)を誇った横浜ランドマークタワー
 
赤レンガ倉庫の周りは、昔、線路だらけだった
見たことなかったが、往時は生糸などを満載した貨車が横付けしてたんだろうな
 

ん⁉ "魂"が消えかかって…


みなとみらい地区にはここらでお別れ


大さん橋や山下公園は吹っ飛ばし、いきなり中華街


午後1時ころだから、皆ちょうど腹が減る時刻だが、それにしても細い路地に至るまで人、人、人…


横浜中華街の春節は爆竹とともにやって来て大いににぎわうが、練り歩きに使われる面々も準備万端


結構リアルでなかなかの迫力
 
「吉兆」のあさりそば
これを食べに歩いてきたのだが、相変わらずアサリからにじみ出るエキスも効いていておいしいことはおいしいのだが、ボク的には今一つ物足りなさが残った
というのも、このそばの魅力は貝のエキスと同時に隠し味の千切りにしたショウガの味と香り
これがほぼ感じられなかったのだから、2年ぶりという歳月がボクの舌を狂わせているのか、はたまた、たまたまだったのか… 
 
 

コメント一覧

heihoroku
アミさん こんにちは。

ここに大きな造船所があったなんて、今では知らない人の方が多くなったんじゃないですかね。
アミ
都会っ子には都会っ子の思い出、楽しみがありますね~。
東京も大きすぎて、地の東京っ子(江戸っ子)が片隅に追いやられ…。
肩身の狭い思いをしております。(笑)
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