中国の作家・魯迅から贈られたハクモクレンのつぼみがだいぶ膨らんできた
2度にわたる元寇の役での内外の犠牲者の霊を弔うため、時の執権北条時宗が建立した円覚寺。境内の一角に時宗の霊を祭る塔頭の佛日庵があり、そこにモクレンの大木はある
円覚寺境内の突き当りに黄梅院があり、庭の奥にはせん定されることなく自由に枝を伸ばしているサンシュユが黄色の塊をもわぁ~っと浮き上がらせている。ここは山が迫っているので日が当たるのが遅く、植えられている植物の花の付き具合なども他と比べると遅めなのだが、春はここにも届いたようである
黄梅院へ続く参道脇には1本だけだったがハナダイコンの花が
円覚寺境内のウメは終わりに近づいているが、この薄桃色の寝坊助はようやく目を覚まして明るい日に映えている
総門の脇には総門の屋根をはるかに超えて屋根を覆いつくさんばかりに茂ったツバキの大木があって、ここにもたくさんの赤い花が風に揺れている
県道を挟んで反対側の東慶寺。江戸時代は縁切寺として女性の駆け込みが許されたところだが、ここにもハクモクレンが枝を伸ばしている
こちらのモクレンは円覚寺より日当たりが良いためか、蕾の膨らみ具合もちょっと先を行っていて、すぐにでも開きそうなものも
東慶寺はウメが多く、ここも終わりかけていて、これから様々な春の草花が百花繚乱を迎えることになる花の寺でもある
長谷の光則寺。ここも花の寺として名高く、山野草を含めると膨大な種類の草花が茂っていて飽きることがない。しかし、大仏の高徳院と長谷寺の人気スポットに挟まれているというのに、人影もまばらな寺でボクのお気に入りの寺の一つである。ここではミツマタが黄色の塊を作り出していた
こちらは円覚寺黄梅院のミツマタ。すっかり花が開いた
光則寺は樹齢200年と言われるカイドウの大木でも知られ、鎌倉市天然記念物・神奈川の名木100選にも選ばれている
花が枝一杯に咲き誇るのは5月の連休あたりだが、気の早いつぼみが膨らみかけて中から濃いピンク色の花がのぞきかけている
あれほど初音を求めて耳をそばだてながら森や林の中をほっつき歩いて「まだか、まだか」とぼやいていたのが嘘のように、ウグイスの高く澄み切った鳴き声があちこちから聞こえるようになった=我が家近くの自然公園で
気がつけば木々の梢の先が「ハッ! 」とするくらいに薄緑色にかすみ始めている
11日に長谷の高徳院で行われた「東日本大震災 追悼・復興祈願祭」に参加するため、円覚寺での日曜説教と坐禅の後、春の柔らかな日差しに包まれてすっかり心も体も芯からほどけたので、ぶらぶら歩きながら、1万4000歩余りを費やして途中のいくつかの寺に立ち寄っては花を愛で香りを嗅いだ。もう後戻りできない春になった。
…3月7日のつづき
「八っあんや。おもしろくなってきたぜ」
「オウヨ! 熊さん。こいつぁ見もんだねぇ。アベなんちゃら一味は大慌てだろうよ」
「しばらく高みの見物と行こうじゃねえか。景色が変わるかもしれねぇぜ」
「ホイきた、合点だ。じっくり見させてもらうとするか。むふふふ」
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