薄雲が取れるのを待っていたら10時半近くになってしまった。
それでもまだ沿岸沿いにだけ薄いベールのようなものが漂っていたが、せめて心肺機能の試運転だけでも…と、久しぶりのパトロールに出た。
目指すはもちろん湘南海岸自転車道。
ここを走っている分には松林が北風を遮ってくれるし、潮騒をバックグラウンドミュージックに、この時期なら真っ白な富士山を絶えず眺めながら走れるのだから、気分は爽快である。
ひとつ気がかりなことがあった。
年末年始に南西の強風が何日か吹き荒れたことがあり、パトロール納めをした年末30日にこのコースを訪れた時はスタート地点から大量の堆砂の山が出来ていて走行不能だった。
年明けは5日に初パトに出て様子を見に行ったのだが、そのままの状態が放置されたままだった。
役所は休みだけはきちんと取るからな。
あれから2週間以上が過ぎた。
おまけに、年が明けた後も、今年は南寄りの強風が吹いた日が何日かあった。
この自転車道は北風は松林が防いでくれるから心配はないが、南寄りの強い風が吹くと吹き飛ばされた砂で埋まってしまう。
砂浜と自転車道の境に竹垣の防砂柵が設置され、最近は効果を高めるために二重に設置されてもいて、それなりの効果が出ていて堆砂が出来る回数が減って喜んでいたのだが…
そして昨日、何度か自転車を降りて堆砂の上を押して進まなければならなかったが、スタート地点からほぼ2kmまでは何とか進めた。
だが、そこから先はもうポンペイ…
はるかにそびえる白くて美しい山はベスビオ山か…
片瀬西浜から
新しい雪が降り積もった富士山は眩しいくらいに輝いていた
自転車道のスタート地点から4~500mほど進んだあたりの防砂柵が引きちぎられたように倒れ、堆砂が出来ている
この二重になった防砂柵は去年の春ごろに建て替えられたばかり
人の力ではこういう壊れ方はしないはず 自然の脅威というか猛威というか、大変なエネルギーが加わったとしか思えない
元々防砂柵の切れ目だった所らしく、風の通り道になってしまった挙句の破壊かもしれない
何とか先へ進んだのだが、グランドキャニオン?! に紛れ込んでしまったかのよう
突然現れた壁、壁、壁… 海も見えない
防砂柵の高さは2m弱 自転車道は大量の砂の下でございます
きっとポンペイもこうだったんだろう
防砂柵の杭も柵も埋まってしまっていて、自転車道がどこにあるのかすらわからない
この完全埋没区間は5~600mは続いていそう
それでも埋没区間の手前ではパワーシャベルと小さなブルドーザーで除砂作業が始まっていた
この作業の様子だと、防砂柵の内側(波打ち際寄り)に砂を移動させるのではなく、柵に寄せて積み上げるだけに見える
これだと大した風でなくとも砂が自転車道に戻されてしまうのだが…
砂が動いた証拠は随所に
とは言え、海の砂に罪は無いのでございます