強風の中を散歩に出た。
北東から吹いてきているから当然冷たい。
しかし、少々のうっとおしさを我慢しさえすれば今の時期に降り注ぐ午前中の光の明るさと輝きには冬の片鱗など蹴散らす力と勢いがある。
強い風が茂みを揺さぶり続けると鳴き始めたばかりのウグイスが沈黙してしまうのが難点だが、空気中のちりや芥の類を吹き飛ばしてくれるせいか、視界はすこぶるいい。
ほとんど車に出会わない丘陵地帯のアップダウンを選んで歩くからハァハァゼイゼイ呼吸は乱れる。
その度に、この苦しさはきっと肺の毛細血管の1本1本の最先端にまでは血液が完全には届いていないことを証明しているんだろうな、と情けなくなる。
かつて現役時代に自転車で長距離を走ってきた後など、肺の毛細血管の先の先は言うに及ばず、全身の毛細血管の最先端にまで血液が届いていることを実感できた時期があった。
そういう経験があるだけに、老化が加わった今の現状のもどかしさはひとしおで、何ともせつない。
こんな状態でコロ公を迎え撃つなんてことが出来るのか…と考え込みつつ、ドン・キホーテの如く老化に抗って肺機能と筋肉を少しでも取り戻そうともがくのである。
偶然だが、昨日3日付の朝日新聞朝刊に「コロナ禍による外出控えが老人の3割に認知機能の低下をもたらしている」とする筑波大の先生らによる調査結果が掲載されていた。
数度に及ぶ緊急事態宣言にともなって特に老人の場合、運動不足や会話の減少が生じ、脳への刺激が減ることによって心身に悪い影響を与えているのだという。
さらに別のページには「『サルコベニア』になるリスクが上がっている」と耳慣れない言葉を使った警告が発せられていた。
「サルコベニア」とは加齢や病気で全身の筋肉量が減り、筋肉や体の機能が落ちることを指す言葉だそうだ。
サルコベニアになると転んだり、骨折したりする危険性が高くなり、心身の活力が低下する「フレイル(虚弱)」や介護が必要な状態につながりやすく、心血管やの病気やがんなどにかかったときの死亡リスクが高まるほか、認知機能の低下との関連も指摘されているという。
ボクが心肺機能と筋肉強化に自転車を使い、自転車に乗れない悪天候の日にはなるべく負荷がかかるような歩き方をしているのは、科学的知見に裏付けされたものでも何でもなく、単なる本能的な危機感のようなものを感じるからだが、2つの新聞記事を読むと「なるほどね」「的外れでもなかったな」という思いである。
自画自賛はともかく、筋肉っていうのは老化とは無関係に使えば使うほど量が増えて貯まっていくそうだから、業突張りジジイや欲張りババアにはもってこいのはずだよ ♪
見出し写真は散歩の途中でチェックした近所の公園のソメイヨシノのツボミ
硬い表皮で覆われていたが、その表皮が後退し始め中から仄薄緑色をしたものが見えるようになってきた
開花予想は東京が17日、横浜が18日だそうだから鎌倉はちょっと遅れて20日前後だろうか…
富士山の左は箱根連山、右は丹沢山塊 天気晴朗なれど北東風強し=鎌倉山から
思わぬところで出会う富士山もまたヨロシ
このサクラはソメイに非ず 例年、初音の直後に咲き始めるが名前は知らない
薄いピンクの花がソメイヨシノに似ているが…